出版社内容情報
DNAへと対象を広げてきた特許は大きな問題を抱えている.DNA配列は人類共有の財産か企業の私有物か.倫理に反しないか.これまでの生物特許の流れを追いつつ,訴訟や論争を紹介し,ヒトゲノム時代の特許のあり方を問う.
内容説明
特許といえばモノの発明に馴染みが深い。しかし、科学・技術の進展にともない、特許はその対象を植物、微生物、そして動物やDNAにまで広げてきた。そして、現在大きな問題に直面している。DNA配列は人類共有の財産なのか、企業の私有物なのか?自由な研究活動の妨げにならないのか?倫理に反しないか?これまでの生物特許の流れを追いながら、訴訟や論争をひきおこした数々の問題を紹介し、ヒトゲノム時代の特許のあり方を考える。
目次
1 研究とビジネス
2 特許とは
3 生物特許の歴史
4 ゲノムの特許
5 ポスト・ゲノムの特許
6 社会のなかの特許
著者等紹介
名和小太郎[ナワコタロウ]
1931年、東京の下町に生まれる。東京大学理学部卒業(地球物理専攻)。工学博士。情報処理学会フェロー。20代に石油の地震探査、30代にロケット・エンジンの生産管理、40代にコンピュータ・ネットワークの開発、50代に小シンクタンクのよろず承りスタッフ、60代に情報通信制度の教師。現在は、国際大学GLOCOM客員教授、関西大学法学研究所委嘱研究員
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