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室町人の精神

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  • サイズ A5判/ページ数 398p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062689120
  • NDC分類 210.1
  • Cコード C0321

内容説明

恨みを忘れず、報復の機会を虎視眈々と狙う人々、くじ引きによる後継者選び、コネと賄賂がはびこる訴訟。公武にわたる権力争いから、家同士の確執・不義密通・自殺未遂・祟りと癒しまで、一見愚行とみえる行いは、いかに歴史を書きかえたのか。財政・相続・贈与・儀礼のしくみを解明しつつ三代将軍足利義満の治世から応仁・文明の乱後までを描く。

目次

第1章 神々の戦い
第2章 「神慮」による政治
第3章 「無為」と「外聞」
第4章 徳政一揆
第5章 酔狂の世紀
第6章 下剋上の波
第7章 京都開陣

著者等紹介

桜井英治[サクライエイジ]
1961年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科国史学専攻博士課程単位取得退学。文学博士。現在、北海道大学大学院文学研究科助教授。専門は日本中世史・流通経済史
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

だまし売りNo

43
室町時代は将軍家と朝廷の宴会が多かった。足利義持は宴会を頻繁に行い、二日酔いという言葉を登場した。足利義教の臨席する酒宴の場では嘔吐が最高の座興とされた。飽食の弊害が出ていた。 応仁の乱の最中も宴会三昧であった。室町幕府は将軍の権威を高めるために朝廷の権威を利用した。朝廷も幕府が必要であった。このために将軍と朝廷は近しい関係であると演出する必要があった。実際に仲が良くなくても、本音は嫌でも付き合わなければならかなった。現代日本の飲みニケーションと重なる。 2023/11/12

umeko

17
この時代も、なかなか面白い。ドラマや映画にすると地味なのかもしれないが、パワーバランスの変化にハラハラさせられながら読み進めていくと、いつの間にか世界の秩序がひっくり返っていた。2017/09/13

13
出版された時に読んだよなと奥付みたら2001年。ヒエ。精神だけど政治史中心。桜井先生の文章は圧が強くて大好きです。先生はくじびき将軍様のくじびきは公平だった派。義教が将軍になって最初にしたのは等持院の義満像を俗世のすがたから法体のすがたに変えたこと。印字打ち(石投げ石殺し合戦)の絵巻は石に流れ星みたいな線がびゅんびゅん引かれていて、この表現ってこの頃にはあったのかと感心したり。庶民が飢える一方、貴族と将軍様たちは古代ローマのように無理矢理詰め込んで、嘔吐合戦を繰り広げていたり。ともかく読み物として面白い。2018/08/26

アメヲトコ

9
名著との友人の推薦で今さらながら読了。足利義満から義尚の時代までが対象。登場人物はみなやたらと癖が強く、統治機構も無茶苦茶、けれども無数の可能性が蠢く。そんなカオスな時代を、政治史・経済史・文化史と広く目配りして描き上げた著者の筆力には圧倒されます。一点だけ、口絵で花御所とあるのは柳御所では。2018/12/04

陽香

4
200110102016/08/21

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