内容説明
高まる巨大な民衆運動、独自の改革を進め、自立をめざす雄藩―吹きあがるエネルギーに、幕府は根底から揺さぶられる。開国を迫る列強と外交交渉の場で対等に渡り合う幕臣とは対照的に、条約拒否にこだわる孝明天皇と公家は確執する。「開国」「尊王」「攘夷」「討幕」入り乱れる中、時代は大きく動き、大政奉還を迎える。世界史的視野と新史料で描く「維新前夜」。
目次
序章 人間の静かな大地
第1章 「成熟」の進展
第2章 民衆運動の高まり
第3章 十九世紀世界と天保の改革
第4章 開国と外交交渉
第5章 開国から尊王攘夷へ
第6章 動乱の幕末
終章 富貴繁昌
著者等紹介
井上勝生[イノウエカツオ]
1945年生まれ。京都大学文学部卒業。現在、北海道大学文学部教授。専門は幕末・維新史
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感想・レビュー
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MrO
2
幕末、明治維新についてのイメージが一新する一冊。はるか昔の高校生のとき、日本史の先生に「明治維新の舞台裏」を勧められて読んだとき以来のショック。ドラマだけではわからないものです。アイヌのニシン漁から始まるのも斬新。さて、近代以前の快活さを失った明治時代に進むことにしよう。2015/10/15
numainu
0
評価C2008/09/25
いちはじめ
0
幕末から維新にいたる時期。短期間にいろいろと錯綜するので誰が書いてもややこしくなりがちだと思うが、わりと綺麗に捌いているかな。2002/06/05
hieishi
0
近代以降は苦手だ。2008/02/13