出版社内容情報
認知症医療の到達点を知る現在のわが国は世界のどの国よりも高齢化率が高く,認知症の有病率が高い.近年認知症に対する医療上のとらえ方は大きく変わったが,そのスピードがあまりにも速く「認知症医療」の統一的なコンセプトを創るのが追いつかないのが現状である.本書では,認知症を「治す」という視点ではなく「ともに生きる」という視点で構成.認知症を知り,日々の診療に活かすためにいますぐ使える一冊である。
<1 章 認知症にどう医療が関わるか>
認知症の人の体験からみる症候学
認知症の人と向き合う―「患者」から「人」へ
認知症医療の基本―認知症の人の心を支えるには
認知症を関係性の障害という視点からどう語れるか
レビー小体型認知症の実臨床
レビー小体型認知症と自律神経障害
レビー小体型認知症の膀胱障害
認知症と汗
認知症と錐体外路症状
認知症と血圧変動
認知症と糖尿病
認知症とがん
認知症とせん妄
認知症原因疾患の臨床診断を現場で行う―予測を立てるための症候学
特発性正常圧水頭症に現場で気づく
認知症で脳のMRI をみて注意すること
【Special Lecture】認知症の画像評価とVSRAD R
認知症の人への安全な投薬選択
抗認知症薬の意味と意義
わが国の認知症の人たちのケアの変遷―向精神薬等の行動制限にかかわる話
<2 章 認 知症と暮らす―医師・医療スタッフが知るべきこと,アドバイスできること>
施設での「面白いケア」とはどのようなケアか
認知症の人へ―暮らしの中でできること
後見制度の活用
認知症の人が,遺言等の法律行為を有効にできるか?―遺言に必要な「事理弁識能力」
老後の財産管理
経済被害と機会損失
認知症の人が活用できる制度
認知症の人が活用できるインフォーマルサービス
若年性認知症の生活支援の特徴
身体づくりと転倒予防を楽しく
認知症のスピリチュアル回想法をやってみる
認知症のケアを科学する
認知症の当事者から見た歴史
認知機能を測ることの意味と実際
認知症を考える あなたも認知症になる
認知症と生きる人にとって“いいお医者さん”とは
医療現場への認知症の人の家族の言葉
在宅診療で看護師ができること
医師が地域でできること―新たな認知症医療体制の視点から
外来診療における医師に必要な「まなざし」
付録 認知症をもっと知るために
認知症関連Web サイト
認知症がよくわかる本
木之下徹[キノシタトオル]
編集
長尾和宏[ナガオカズヒロ]
編集
垂井清一郎[タルイセイイチロウ]
監修
目次
1章 認知症にどう医療が関わるか(認知症の人の体験からみる症候学;認知症の人と向き合う「患者」から「人」へ;認知症医療の基本―認知症の人の心を支えるには;認知症を関係性の障害という視点からどう語れるか;レビー小体型認知症の実臨床 ほか)
2章 認知症と暮らす―医師・医療スタッフが知るべきこと、アドバイスできること(施設での「面白いケア」とはどのようなケアか;認知症の人へ―暮らしの中でできること;後見制度の活用;認知症の人が、遺言等の法律行為を有効にできるか?―遺言に必要な「事理弁識能力」;老後の財産管理 ほか)
付録 認知症をもっと知るために