内容説明
昨今、急速な高齢化と核家族化により単独で医療機関を受診する高齢者が増え、自ずと患者の同意能力評価が必要になる機会が多くなってきた。かかりつけ医や救急担当医など一般身体科医の間でも同意能力評価についての関係が高まっている。研究参加についても、高齢者を対象とする臨床治験が増える中で、同意能力についての第三者評価の必要性が倫理委員会で指摘されるようになるなど、今後ますます同意能力評価が重要になってくると考えられる。このような状況の中で、先行して制度や評価法が確立されている海外の知見がコンパクトにまとめられた本書は、これから自分自身で同意能力評価を実践しようとする臨床家、さらには非専門医やコメディカルスタッフに同意能力評価法を教育する立場にある専門家にとって、最適なガイドである。
目次
FOUNDATION基礎編(法的文脈;法律における精神保健に関する概念;実証的基盤と限界)
APPLICATION応用編(評価の準備段階;データ収集:患者への面接;解釈;アセスメント後;研究参加への同意能力)
著者等紹介
Kim,Scott Y.H.[KIM,SCOTT Y.H.] [Kim,Scott Y.H.]
MD,PhD。ミシガン大学の精神科准教授であり、生命倫理プログラムのメンバーで、医療行動意思決定科学センターの研究員である。2004年にミシガン大学で教員になるまでは、ロチェスター大学メディカルセンターの臨床倫理プログラムのディレクターを務め、臨床倫理コンサルテーションを行っていた。仕事は、哲学のバックグラウンド(倫理理論についての博士号をシカゴ大学で取得)とコンサルテーション・リエゾン精神医学と倫理コンサルテーションの経験を統合したものとなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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