内容説明
はじめて成る近世仏教史の本格的概説書。創造的中世仏教を継承した近世仏教は、江戸幕府の宗教政策により、全国民を仏教徒として今日に及んでいるが、真に民衆仏教となりえたであろうか。本書は、民衆側の視点から、豊富な新史料を駆使して、近世仏教の諸相を克明に描き、権力を背景とした仏教教団が、民衆の信仰心まで把握できなかった事実を解明した力作である。
目次
1 幕藩制成立期の仏教
2 寛文~元禄期の仏教
3江戸中期の仏教教団
4 江戸後期の仏教
5 江戸幕府の寺院統制―江戸中・後期を中心として