出版社内容情報
惑星空間から地球の内部にまでその対象領域がおよぶ地球惑星科学にとって,〈連続体〉の概念はとくに重要な基礎をなす.地球各物質圏の力学的特性を記述し,地球を〈惑星〉としてとらえるためには必須の知識である.
内容説明
地球を構成する物質圏、すなわち大気、海洋、磁気圏から、地殻、マントル、コアにいたるまで、それぞれ個々の圏の物質組成は大きく異なる。そのため個々の物質圏に生起する自然現象は、一見すると多様のように見える。しかし、その現象の本質は変形と運動にあり、それは個々の物質圏を「連続体」としてとらえれば、連続体の力学という視点で共通化して分析することができる。本書は、そのように地球を「連続体」としてとらえ、そこに生起する自然現象の本質は運動と変形にあるという認識にもとづいて、その力学の基礎的理論を解説したものである。
目次
1 連続体力学の基礎
2 流体力学
3 電磁流体の力学
4 弾性体振動論
5 変形と破壊
6 岩石の粘性流動