出版社内容情報
ビッグデータの時代を迎えた現代において,日本社会における統計科学の展開,統計教育の進化,公的統計の改革はどうあるべきかを,統計学の有識者18人が語る.今後のデータサイエンス展開の方策と諸問題を考察する上での基本資料となる一冊.
目次
失われた50年―ビッグデータ時代における統計科学
第1部 日本社会における統計科学の展開(バイオ統計学―ライフサイエンス研究の新潮流;日本的品質管理活動と統計科学;マーケティング・リサーチにおける統計学の役割 ほか)
第2部 統計教育の進化の動き(日本初のデータサイエンス学部創設―滋賀大学による文理融合構想;「統計検定」の経緯と今後;日本の中学校・高等学校における統計教育 ほか)
第3部 公的統計の改革への動き(サービ産業における計測―価格と生産性の正しい計測法;国民経済計算の平成23年基準改定―最新の国際基準への対応;家計調査の改良と消費動向指数(CTI)の開発―公的統計の進化へのチャレンジ ほか)
著者等紹介
国友直人[クニトモナオト]
明治大学政治経済学部特任教授、東京大学名誉教授
山本拓[ヤマモトタク]
一橋大学名誉教授。主要業績:『経済の時系列分析』創文社、1988年(第31回日経・経済図書文化賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kiki
10
数字の特徴を掴み、社会で起こる事象を読み解く力として利用される統計学。日本では統計学は理系の人間が使う学問と一般的に捉えられ、文系には役に立たないという風潮があるようだが、社会で起こる事象を定量的に理解するため、米国や英国では社会統計学として学問にとどまらず、社会知識として利用されている。AIを活用した社会に変革する中、日本は立ち遅れている可能性があり、教育から見直していくことが必要と本書でわかりやすく解説されている。2019/04/14
デカゴジラ
2
統計に関して、日本の現状を論じている本。各業界での展開、教育や公的統計のあり方や今後についてなど。品質管理などでは統計を取り入れて、工業製品の品質向上に貢献できたが、日本社会では統計を重視しておらず、教育も海外に比べて立ち遅れいた。公的統計も、縦割りのため、その活用が遅れている。失われた30年の一因であろう。しかし、統計の重要性が認識されてきており、データサイエンス学部の創設など、新たな動きが出てきている。この流れに乗って、私も統計学を勉強し社会に貢献していけるようになりたい。2023/05/14
お抹茶
0
この本で薦められていたeラーニングのgaccoで,統計学やデータサイエンスの講座をいろいろ勉強しました。2020/06/21
ミッキー
0
統計の歴史と課題をまとめていて理解が深まります。本書にもあるけど、モチベーションが高まる。また、相対化して眺めることも出来ます。参考になります。2019/05/04