基本法則から読み解く物理学最前線<br> 原子核から読み解く超新星爆発の世界

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基本法則から読み解く物理学最前線
原子核から読み解く超新星爆発の世界

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  • サイズ A5判/ページ数 204p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784320035416
  • NDC分類 443.5
  • Cコード C3342

出版社内容情報

 超新星とは,ある日夜空に明るい天体が現れて,やがて暗くなってしまう,華々しい天体現象である。この現象は,太陽よりもずっと重い星の一生の終わりに起こる大爆発であり,宇宙ではこうした超新星爆発が頻繁に起きている。爆発時には,大量の元素が新たに作られ周辺にまき散らされて,自然界における元素の存在比を決める一大要因となっている。また,中心には中性子星やブラックホールが誕生し,内部では,実験室では到達できないような高温高密度の極限状態が実現されている。1987年に観測された超新星では,爆発に伴う超新星ニュートリノが観測されて,のちのノーベル物理学賞受賞へと繋がった。
 この超新星爆発のメカニズムは長年の研究にもかかわらず十分には解明されていない。重い星が重力崩壊してつぶれたのち,はね返って爆発に至る大筋はわかっているが,シミュレーション計算により爆発を再現することが難しく,何が爆発の鍵なのかを探る研究が現在も続いている。その難しさは,自然界の4つの力(重力・電磁力・弱い力・強い力)のすべてが関与し,原子核から星の構造・ダイナミクスまでの異なる階層を扱うマルチスケールなところにある。
 本書では,物質レベルから超新星を理解するという観点から,原子核物理の初歩からスタートして,爆発ダイナミクスを順に追って読み解けるように解説している。前半では,原子核・高密度物質と中性子星構造,ニュートリノと物質の相互作用などの基本事項を概観し,後半では,輻射流体ダイナミクス,爆発メカニズムの各段階での現象を説明している。全体として,ニュートリノ・原子核の役割を理解し,現在の課題は何か,最先端の話題までをカバーできるように構成されている。

第1章 原子核から超新星まで
1.1 はじめに:超新星SN1987Aの出現
1.2 超新星とは何か
1.3 超新星の爆発メカニズムを探るための鍵

第2章 原子核の安定性・不安定性
2.1 原子核の種類と核図表
2.2 原子核の質量公式
2.3 不安定な原子核
2.4 宇宙における原子核

第3章 高密度物質の状態方程式
3.1 フェルミ粒子ガス
3.2 核物質の基本的な性質
3.3 原子核の実験データと状態方程式
3.4 核力と核子多体理論
3.5 核物質と原子核を扱う平均場理論
3.6 高温高密度物質の状態方程式データ

第4章 高密度天体の内部構造
4.1 星の静水圧平衡形状
4.2 一般相対論による扱い
4.3 高密度における化学平衡
4.4 中性子星の内部構造と組成
4.5 中性子星の観測データと理論モデル

第5章 ニュートリノと物質の相互作用
5.1 弱い相互作用とニュートリノ
5.2 中性子のベータ崩壊
5.3 陽子・原子核の電子捕獲反応
5.4 原子核によるニュートリノ散乱
5.5 ニュートリノ吸収・放出による物質の加熱・冷却

第6章 流体力学とニュートリノ輻射輸送
6.1 流体力学と状態方程式
6.2 衝撃波と流体力学的不安定性
6.3 ニュートリノ輻射輸送方程式
6.4 拡散から自由伝播まで
6.5 ニュートリノ輻射流体力学の数値シミュレーション

第7章 重力崩壊から爆発まで
7.1 鉄コアの重力崩壊
7.2 電子捕獲反応とニュートリノの閉じ込め
7.3 コアバウンスと衝撃波発生
7.4 衝撃波の伝播と停滞
7.5 ニュートリノ加熱による衝撃波の復活
7.6 多次元における爆発へ
7.7 原始中性子星の誕生と超新星ニュートリノ

第8章 爆発メカニズムの解明へ向けて
8.1 爆発エネルギーと重元素合成
8.2 超新星ニュートリノと重力波
8.3 爆発における多次元効果
8.4 高温高密度物質の状態方程式による影響
8.5 ニュートリノ反応過程による影響
8.6 原子核理論・加速器実験・天体観測による探求
8.7 スーパーコンピュータと計算科学の寄与

参考図書
参考文献

索引

住吉 光介[スミヨシ コウスケ]
著・文・その他

須藤 彰三[ストウ ショウゾウ]
監修

岡 真[オカ マコト]
監修

目次

第1章 原子核から超新星まで
第2章 原子核の安定性・不安定性
第3章 高密度物質の状態方程式
第4章 高密度天体の内部構造
第5章 ニュートリノと物質の相互作用
第6章 流体力学とニュートリノ輻射輸送
第7章 重力崩壊から爆発まで
第8章 爆発メカニズムの解明へ向けて

著者等紹介

住吉光介[スミヨシコウスケ]
1993年東京都立大学大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。1993年日本学術振興会特別研究員(高エネルギー物理学研究所理論部所属)。1994年理化学研究所基礎科学特別研究員。1995年理化学研究所研究員。マックス・プランク宇宙物理学研究所フンボルト財団招聘研究員(兼任)。2000年沼津工業高等専門学校教養科講師。2001年沼津工業高等専門学校教養科助教授(2007年より准教授)。2012年‐現在、沼津工業高等専門学校教養科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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mft

10
超新星は星の質量だけが基準で爆発が起こる単純な世界かと思っていたが、意外にも単純化した球対称のモデルで計算すると爆発しないのだという。それが一番の驚きだった。核子の振る舞いやニュートリノの役割など各論も面白い2019/05/30

ミュー

1
原子核物理由来の不定性に関する議論が充実していて良かった2019/11/30

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