内容説明
一般相対論は重力を記述する理論です。日常の経験とはかけ離れた現象を予言し、その発表から100年を超えてなお、尽きない謎が広がっています。本書では、論理的な思考を一歩一歩積み上げていくことで、一般相対論に対して抱かれがちな納得のいかない気分を払拭していきます。重力波が検出され、その観測から広がる新しい観測的相対論の時代がいま、拓かれようとしています。特殊相対論や等価原理といった基礎から、曲がった時空の取り扱いや座標変換、さらに、ブラックホールの物理や重力波の観測、宇宙論の進展まで、相対論の奥深い世界を堪能しましょう。パリティ誌の好評連載を、加筆して単行本化。
目次
特殊相対論の基礎
等価原理
アインシュタイン方程式
ニュートン近似と一般相対論の検証
一般相対論にもとづく宇宙像
インフレーション宇宙論
宇宙論的観測の精密化
ブラックホール時空
重力波とは
重力波源となる天体現象〔ほか〕
著者等紹介
田中貴浩[タナカタカヒロ]
1995年京都大学大学院理学研究科物理学第二専攻博士後期課程修了。博士(理学)。同年大阪大学大学院理学研究科助手、2000年京都大学基礎物理学研究所助教授、2003年同大学大学院理学研究科助教授、2007年准教授、2008年同大学基礎物理学研究所教授を経て、2014年より京都大学大学院理学研究科教授。おもな研究分野は重力波、宇宙論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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