目次
序章 クオ・ヴァディス・アントロポス(人類よ、いずこへ行きたもう)?
第1章 天文学者から人類学への問いかけ
第2章 人類学のフィールドとしての宇宙
第3章 ファースト・コンタクトの人類学
第4章 宇宙空間での生は私たちに何を教えるか
第5章 未来の二つの顔
終章 果てしなき果てをめざして
著者等紹介
岡田浩樹[オカダヒロキ]
神戸大学大学院国際文化学研究科教授。専門は文化人類学
木村大治[キムラダイジ]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授。専門は人類学、コミュニケーション論
大村敬一[オオムラケイイチ]
大阪大学大学院言語文化研究科准教授。専門は文化人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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びっぐすとん
9
図書館本。「宇宙人類学」という言葉に惹かれて読んでみた。文明が進めば学問の種類も増える。宇宙人類学とはどういう学問なのか、どんなアプローチで研究するのかが書かれていて、目次を見る限りでは非常に興味深く、宇宙飛行士のエピソードなどは面白かったが、文章自体はあまり面白くない。素人の興味を引くような親しみやすさもなく、まだ分野としてスタートしたばかりだからか、広く浅い話だった。月や火星など別の天体に適応した(させた)人類は同じ地球人なのか?という疑問は確かに興味深い。今後いろんな研究が出るといいな。2019/04/29
123456789wanko
5
05月。磯部先生のブレなさに安心したり、感心したり。いつもこの内容を小学生にも話されているんだから。まだまだ始まったばかりの学問だからこそ、好奇心に満ち溢れ読んでいてワクワクさせられる。「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」。2016/05/20
MM
4
こういう本を読むと、思考の行きつくところには、文系も理系も芸術も区別がないのだと感じる。まだまだ開拓されていない未聞の領域の学問に、いまの日本の現役人類学者があれこれうなっているスリリングな一冊だった。みんなの考えを表明しているだけといえばそうだけど、十分読み応えあり。2014/06/30
暗頭明
3
天文学者たちや、JAXAをはじめとする宇宙機関の側からも、「なぜ人類が宇宙に行かないといけないのか」という根本的な問題についての、人類学からの発想が強く期待されている。それはすなわち、「宇宙を人類学的に考える」ということである。pp.ii 「異なった他者」という対象を失ったとき、人類学はその成立の基盤を失ってしまうだろう。その意味で、宇宙人を対象にした人類学は、最も先鋭的な人類学といえるのである。p.852014/08/06
hiratax
0
文化人類学者を中心に、宇宙人との邂逅について論考。SF作品をはじめ、これまでの宇宙人感も総括されている。手足があって目鼻口があるという、人間に近いものとして宇宙人が描かれている何故、という前提を突き崩すような提言が多くある。あと、本研究は単なるドラえもん話ではなく、JAXAのセミナーとかでも行われている結意義なものである。2015/03/27