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岩波セミナーブックス
菊池寛を読む

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  • サイズ B6判/ページ数 233p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000266086
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0395

出版社内容情報

作家として数々の話題作をものしながら,文藝春秋社の経営に辣腕をふるい,ジャーナリズム王として君臨した菊池寛.代表作にこめられた彼の文化戦略とは何か.菊池寛と彼をつくりあげた時代とを多角的に読み解く画期的な試み.

内容説明

作家として『父帰る』や『真珠夫人』など数々の話題作をものしながらも、「生活第一、芸術第二」をモットーに、文芸春秋社の経営にその辣腕をふるい、ジャーナリズム王とも文壇の大御所とも称され、自らが築いた王国に君臨した男、菊池寛。代表作にこめられた彼の文化戦略とは何か。菊池寛と彼がつくりあげた時代とを多角的に読み解く斬新な試み。

目次

第1講 差異の劇場―「藤十郎の恋」(四つのテクスト;小説と戯曲のあいだ ほか)
第2講 仇討の考現学―「恩讐の彼方に」「下郎元右衛門」(“仇討もの”というジャンル;井原西鶴の系譜 ほか)
第3講 共同体の資本論―「父帰る」「入れ札」「身投げ救助業」(境界性と相同性;無名の個人 ほか)
第4講 貞操の市場―「真珠夫人」(記憶の偏差;速度と遅延 ほか)
第5講 ジャーナリズム王の受難―事変と武士道(受難とはなにか;皇国史観と武士道 ほか)

著者等紹介

日高昭二[ヒダカショウジ]
1945年生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。藤女子短期大学助教授を経て、神奈川大学外国語学部教授。日本近代文学専攻
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感想・レビュー

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rbyawa

1
h051、この人物を比較的総括的に見るならこの本がいいんじゃないかと思うんですが、さすがに映画の関与はないか(文藝春秋と戦争協力には言及)。戯曲にしろ仇討ちものにしろ、通俗小説にしろ、明治生まれとは思えない価値観の持ち主なんですが、庶民は結局彼のことを支持し続けたんだよなぁ、特に女性には絶大な人気を誇ったとか。ただ、どこかちょっと皮肉なんだよね、そこが良かったのか。個人的には仇討ちものに含まれる揶揄と諦めと情の兼ね合いと、仇討ちを、対価のために行っていることへの自覚という著者さんの表現もちょっと好きかな。2017/07/20

石ころ

0
わりと読みやすい2014/04/26

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