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岩波文庫
コロンブス航海誌

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  • サイズ 文庫判/ページ数 297p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003342817
  • NDC分類 299.5
  • Cコード C0122

出版社内容情報

大航海時代の扉を大きく開いたコロンブスの第一回航海の記録.一四九二年八月三日に出港,バハマ諸島・キューバ島等を探検,インディアスの世界を発見して,翌年三月十五日帰港するまでの詳細な航海日誌.「インディアスの保護者」ラス・カサス神父が抜粋・要録したものの全訳で,コロンブスの航海日誌として現存する唯一のもの.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

チェ・ブンブン

22
歴史の授業で全貌を知る私たちはある種神の視点から、コロンブスの航海を観察できる本がこれだ。噂が偶然自分たちの目に映るものと一致したら真だと信じてしまうだろう。偶然上陸した島が黄金の国だったことがきっかけでジパング(日本)と勘違いし、奥のアメリカ大陸をインドと信じてしまった喜劇のような悲劇。コロンブスが西廻り航路成功し出会った民族との交流にえらく興奮しているがわかる。何たって、国に帰る時の日記が、行きはあんなに熱く語っていたのに、船の進んだ距離しか書いてないのだ。コロンブスも燃え尽きたらしいねw2013/11/09

黒猫

19
コロンブスは英雄だと思う。この本はコロンブス第一次航海の貴重な日誌だ。ポルトガルに計画を一蹴されたコロンブスは諦めない。敵国スペインのイサベル女王に計画を説明し、ようやく航海が認められる。彼は生涯黄金の国ジパンクを目指したが遂に辿り着けなかった。それを誰が笑えよう。大陸と思った場所が南の島だったとわかった時誰よりも悔しかったのは本人だったろう。難破により自分が死んだ場合、スペイン王国に航海の記録知らせるため、羊皮紙を木簡に入れ海に投げ込む事実を知った。コロンブスの海に懸けた意志と意地をそこに感じた!2017/04/09

シャル

9
アメリカ大陸への先駆者として知られるコロンブスの、第一回航海の航海日誌。航海日誌らしいシンプルな記録から始まり、航海に関する様々な問題や航海中における風景や生物の変化などについて、感情を抑えて淡々と記録されている。陛下のためキリスト教のためと事あるごとに書かれる点は、当時の文化のありようを示しているだろう。また『インディオ』に限らず、ジパングを目指すことや人々は大汗王を恐れているという推測などからも、そこに知り得ぬ世界があることなど思いもよらなかったことが読み取れる。世界が広く狭かったことを知る一冊。2015/03/10

刳森伸一

5
全部で4回アメリカへの航海を行ったコロンブスの第1回航海の航海誌。航海誌が現存しているのは第1回航海だけで、しかもこの航海誌もコロンブスが直筆したものは現存しておらず、ラス・カサス神父が要約したものとのこと。基本的には、喜怒哀楽を抑え、淡々と実務的に日々の出来事を記載しているものの、要所要所でコロンブス自身の発言を入れ込まれており、コロンブスの航海の全体像が浮かび上がってくる。ラス・カサス神父がどの程度手を入れたかは分からないが、一級の資料であることは間違いないだろう。2020/06/26

Happy Like a Honeybee

5
黄金の国ジパングを目指して。 日本で生活している日本人は、歴史を熟知しているから奇妙な錯覚を覚える。 天動説や地動説さえ定まらない中世の航海誌が、目の前に繰り広げられるとは。 黄金や香辛料を求め、当時の先進国は世界中を命懸けで探検した。 数多の先住民たちは天から舞い降りた人と信じて疑わず。 江戸時代の黒船襲来では、市井の人たちは似たような感情を抱いただろう。 飛行機などを駆使して世界中を旅できる文明の発展に、感謝させてくれる一冊だ。2020/01/18

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