出版社内容情報
古墳時代中頃に集中してあらわれる巨大古墳は,古代史解明に最も重要な鍵となるものだが,その多くが天皇陵に指定されて学術調査もできないため,幾多の謎につつまれている.本書は,それらの謎を中心に,中国・朝鮮をも視野に入れつつ,著者自身の古墳遍歴を語りながら,今日までの古墳学の到達点と問題点を明らかにする.
内容説明
古墳時代中頃に集中してあらわれる巨大古墳は、古代史解明に最も重要な鍵となるものだが、その多くが天皇陵に指定されて学術調査もできないため、幾多の謎につつまれている。本書は、それらの謎を中心に、中国・朝鮮をも視野に入れつつ、著者自身の古噴遍歴を語りながら、今日までの古墳学の到達点と問題点を明らかにする。
目次
1 仁徳陵から大山古墳へ
2 空から見た巨大古墳
3 地図と文献にあらわれた古墳群
4 大山古墳を考える
5 年代をさぐる
6 河内平野の考古学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hyena_no_papa
1
古墳について語らせたら右に出る人はいないと思う森浩一氏の好著。この度、世界遺産に登録された百舌鳥・古市古墳群。その百舌鳥古墳群の盟主であり我が国最大の規模を誇る大山古墳を中心に、巨大古墳の時代について語る。また、古墳の変造や破壊についても紹介されており、脚光を浴びている古墳時代について知るための必読の書と言えよう。特に、幕末明治に陵墓の大規模な修陵が行われ、治定(じじょう)の結果、諸古墳が各天皇の陵墓と定められた。それについての疑問も興味深い。また、今日立入禁止の大山古墳の石棺や出土品についての紹介も。1981/09/05
takao
1
古墳の向きがバラバラなのはなぜか?2017/05/09
Kazuyuki Koishikawa
0
方の意味があっちのほうの方なの?2017/09/26
Takashi
0
学生時代以来の再読。話の中核となる大仙古墳(伝仁徳陵)の記述が充実しているのは無論、もっと古墳の墳丘高を重視する視点の必要性を訴えたり、墳丘築造にかかる労働力の具体的復元など、実に示唆的な内容が多く含まれている。これもまた名著。2014/03/02
コーンポタージュ
0
案外面白かった。古墳の種類についてが一番面白かったように思う。消された古墳があるだなんて、知らなかった。2013/06/27