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岩波現代文庫
幻景の街―文学の都市を歩く

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  • サイズ 文庫判/ページ数 310p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006021108
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

内容説明

『たけくらべ』の吉原・竜泉寺町、『雁』の上野不忍池、『照葉狂言』の金沢、『あめりか物語』のシカゴ、『夫婦善哉』の大阪、『なんとなく、クリスタル』の原宿・青山―作品に描かれた土地を訪れて「幻景の街」を復元し、作家たちが街に寄せる愛情と、それらの街をきめ細かく言葉の中に生かそうとしたさまを明らかにする。

目次

1 明治・大正(大佛次郎『幻燈』―横浜;森鴎外『雁』―不忍池;樋口一葉『たけくらべ』―吉原・竜泉寺町;泉鏡花『照葉狂言』―金沢;国木田独歩『武蔵野』―玉川上水 ほか)
2 昭和(中野重治『むらぎも』―谷中・本郷・小石川;川端康成『浅草紅団』―浅草;堀辰雄『美しい村』―軽井沢;織田作之助『夫婦善哉』―大阪;大岡昇平『武蔵野夫人』―恋ケ窪 ほか)

著者等紹介

前田愛[マエダアイ]
1931‐87年。国文学者。神奈川県生まれ。57年東京大学文学部卒業。立教大学教授をつとめ、近代文学の独創的研究で著名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

今野ぽた

2
前田愛は、ともかく無視されがちな「感覚」を理論に組み込むのが巧い。そして文学論における「感覚」の重要性を再認識させられる。『都市空間の中の文学』が理論編で、この本が実践編だと述べていることからも、この「感覚」への意識はより明確となっている。 2016/11/11

ki_se_ki

2
やはり前田愛は「カッコイイ」なぁ、と。ともすると人生論的な読みに陥りがちな文芸評論の、それとはまた別のありうべき形を提示した。「テクスト」と、そこに「描かれている街」と、そのモデルとしての「実際の街」。それらの間での往還によって、作品に埋め込まれた「人間」「社会」「時代」の姿を掘り出す手つきは、もはや職人芸と呼ぶほかなく、「カッコイイ」のである。2013/12/23

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