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講談社現代新書
「美少女」の現代史―「萌え」とキャラクター

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  • サイズ 新書判/ページ数 196p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061497184
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0270

内容説明

まんが・アニメに溢れる美少女像はいつ生まれてどう変化したのか?「萌え」行動の起源とは?七〇年代末から今日までの歴史を辿る。

目次

序 キャラクター消費社会と性
第1章 「美少女」の誕生(「美少女」と「萌え」のはじまり―「海のトリトン」と女性たち;美少女ムーブメントの到来―吾妻ひでお・宮崎駿・高橋留美子;なぜ美少女は無敵なのか?―美少女ムーブメントのビッグスリー;「男らしさ」と「戦う根拠」―美少女の背景)
第2章 世の中はいかにして美少女化したか(ラブコメとパロディ―八〇年代のまんが;メカと美少女―八〇年代のアニメ;少女を描く宮崎駿、少年を描く富野由悠季;アイドル・ジュニア小説・村上春樹の文学)第3章 変貌していく美少女(形から見た美少女像の変化;九〇年代の美少女―女性による表現とパソコンの時代)
第4章 美少女という問題(キャラクターとしての美少女と「視線」;「彼女の気持ち」と私の責任;美少女と私のリアリティの行方)

著者等紹介

ささきばらごう[ササキバラゴウ]
1961年秋田県生まれ。早稲田大学文学部卒業。85年徳間書店入社。「少年キャプテン」編集長などを務めた後、95年退社し、現在フリーのまんが編集者、評論家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Aster

52
本をもう少し厚めにして解説に力を入れて語ってもらっても良かったかなと思う。ただ、全体的には読んでいてなるほどというところも多々あったし、歴史的な変遷も具体的で分かりやすかった。まぁこういう本は今沢山出てますし…これから色々読もうかなと思う。この本は内容もそこまで難しくないので、サブカル関連の美少女解説書群に関して最初に読むべきだという立ち位置かな。女性から萌えが始まったというのは驚いた。パロディとして作られたものが後世ではストレートな表現として曲解されているというのもかなり興味深い。2020/10/26

サイバーパンツ

16
男性の視線によって形成される美少女キャラクター、美少女キャラクターによって成立した「視線としての私」の居場所。そこへ安住する男性たちは、客体にならず一方的に視る「箱男」的存在になるが、次第にそれは暴力性を孕んでいることに気づく。彼らはそれを自覚した上で、彼女たちを分かってあげられる僕(宇野が安全に痛い自己反省パフォーマンスと批判したような)になろうとするが、そのような身振りを取るうちにネタとベタの区別がつかなくなる。パロディで美少女作品のマチズモ的暴力性を解毒できなくなった今、私たちの「倫理」が問われる。2017/05/03

みのくま

13
男性はまんが・アニメを使って女性性を消費してきた。もちろん逆も然りだが、本書は男性側からの視点で書かれている為ご容赦を。まず女性の身体を、次に女性の内面を求めた。そしてどちらも欲するようになる。この男性の一方通行な性衝動は暴力性が伴い、それは女性のみならず男性も傷付ける。フィクションは暴力性を回避しようと試みるが、今の所できていない。むしろ現代は居直り、どうせフィクションなのだからと今まで以上に女性をモノとして消費している。しかし、それは全てではない。そうした風潮に抗う素晴らしい作品を、ぼくは見つけたい。2018/12/08

13
男性目線で紡がれた美少女現象の始まりからの歴史。書かれた時期はかなり昔ですが、面白い考察でした。 男性の鬱屈が生んだ<美少女>ですか。なるほど~。 是非、これに続く今の時代までの考察も見てみたいです。2017/02/11

ヴァン

8
 古本で購入。『美少女』が漫画・アニメ・ゲームのなかで発生してきた根源と発展について考察した分かりやすい新書である。あるときは作家の意図的な表現であったものが、商行為によって消費される記号として量産されてきた経緯を読み解く。2019/02/10

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