講談社学術文庫<br> 王朝びとの四季

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講談社学術文庫
王朝びとの四季

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  • サイズ 文庫判/ページ数 244p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061583924
  • NDC分類 910.23

出版社内容情報

【内容紹介】
本書は、〈折口学〉を継承する著者が、古今集に歌を残した人々、また源氏物語などの小説に登場するモデルたちが生きていた、後期王朝の日本人の生活を指すに「王朝びと」の用語を用い、その生活全般にかかわる季節感や自然観を、季節の景物を手がかりとして追究し、今1つの側面として、王朝びとの恋の生活を季節の生活と結びつけて語りながら、われわれ日本人が伝統としてもつ美意識のふるさとを平易に説き明かした、王朝文化論。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kyouikufs

7
王朝貴族(平安時代)の季節感を中心に、和歌や散文を参考としながら述べられています。特に王朝貴族の四季を賛美するという単調なものではなく、民族風習の視点から、四季を論じているところが非常におもしろい。「桜の花の散ることを、もともと日本人が美的な感覚から惜しんだのではなかった。逆に、長い間受け継がれた実用的、実際的な感覚が桜の散るのを惜しむという風流、風雅な精神を育ててきたのである」素晴らしい指摘だと思います。2013/12/16

うえ

6
「源俊頼の作に、信濃なる木曽路の桜 咲きにけり。風のはふりに隙間あらすな という歌がある…信濃の国は風の烈しい国なので、諏訪明神に「風の祝」という者をおき、春初め百日間、ものの奥深く据えこめて、厳重なもの忌みの生活を守らせる。もし隙間などあって日の光を見せでもすると、その年は風がおさらまないという。『魏志倭人伝』の航海中の巫祝の話を思い出させるような、原始宗教のなごりが感じられる話である」盆に死者を祀ることが「民俗学者によって説かれている。ところが、古くは八月十五夜の前後が幽霊の季節だったのではないか」2018/02/11

jj

2
むかし古文の授業を真面目に受けていてよかったと思う。王朝びとの美意識が現代日本人に通じていますね。日本人の感性の繊細さに改めて驚かさせられました。それにしても枕草子が王朝びとの教科書であったとは初めて知りました。2016/01/11

まあい

2
おだやかに染み入る文章で綴られる、王朝びとの、そして現代日本人の感性の源。風流を読む一冊。2014/02/06

石橋

1
古本屋さんで手に入れた。王朝びとと同じように、私も2020年なりの四季を感じている。地下鉄の車内にドングリが落ちていたから秋深し…とか。2020/10/26

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