出版社内容情報
(狩野博幸)
浮世絵の天才歌麿!彼が登場するまでの庶民芸術にスポットを当てつつ、日本の女性美を見事にとらえた歌麿の錦絵をさまざまな角度から解明する。代表作「歌撰恋之部」の揃物五枚すべてが登場するほか、出世作「婦人相学十躰」、吉原の名妓や風俗を描いた「青楼十二時」「高名美人六家撰」「当時全盛美人揃」などを紹介。また庶民の生活を活写した「台所」「物干し」「針仕事」も収録。
内容説明
本巻は、喜多川歌麿の美人画制作の秘密を解明するため、とくに最盛期(寛政年間・18世紀末)の作品を中心に掲載した。本文では、歌麿が登場する以前の文化的背景や表現意識を中心に叙述している。
目次
図版(当時三美人;婦人相学十躰―浮気之相;姿見七人化粧;当世踊子揃―石橋;玉屋内若梅―むめのいろか;歌撰恋之部―物思恋;六玉川―松葉屋瀬やま;二つ枕;契情三人酔 ほか)
概説 歌麿と美人画
歌麿へ到る道―浮世絵の表現意識(浮世絵表現の性格;第一芸術と第二芸術―雅と俗;俳諧と風俗画)
資料 歌麿年表