内容説明
「八十日間世界一周」の旅に出たコクトーは、二・二六事件から二か月半を経たばかりの日本を訪れる。鋭敏な知性は日本社会の表情をどのように描き出したか。
目次
第1章 八十日間世界一周
第2章 鏡獅子の二羽の蝶
第3章 薔薇色の力士たち
第4章 ある街の真実の顔
第5章 コクトーと日本の芸術家たち
第6章 離別の名残り
著者等紹介
西川正也[ニシカワマサヤ]
1963年、石川県に生まれる。東京大学文学部フランス語フランス文学科卒業。フランス・モンペリエ第3大学大学院、および東京大学大学院比較文化専攻博士課程修了。現在、共愛学園前橋国際大学助教授
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感想・レビュー
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s
4
コクトーの日本滞在を堀口大學らの手記、書籍などから分析し、彼の日本観を元に本質的な誠実さまで掴み取る良書。コクトー関連を読んでいると、堀口大學さん性格良さそうだよなぁ。といつも思います。敬愛する人物の前では誰もが従順で可愛らしい者になるという証でしょうか。2016/08/11
Figaro
0
ジャン・コクトーが来日していた事実さえ知らなかったが、その旅が80日間世界一周を「実行」したことにさらに驚いた。堀口大學や藤田嗣治との交友の一面が見えたところも興味深かった。コクトーの日本に対する洞察力の深さには敬服。2009/07/01
ありさと
0
1936年、「80日間世界一周」の旅に出たコクトーが日本に立ち寄ったときのあれこれについての考察。こうろぎの話がかわいかったなー。2018/05/16