出版社内容情報
海図なき不確定な時代、物狂いする異様な時代を、どう生きるのか。日本人の倫理の課題を思索しながら、宗教のこと、歴史のこと、そして民族問題、人類文明のことなど、古往今来のさまざまを語った最後の大型対論。
内容説明
海図なき不確定な時代、物狂いする異様な時代を、どう生きるのか。日本人の倫理の課題を思索しながら、宗教のこと、歴史のこと、そして民族問題、人類文明のことなど、古往今来のさまざまを、痛切な想いで語り合った最後の大型対論。
目次
第1部 宗教と日本人―自然のなかの神と仏
第2部 日本人の死生観―「天然の無常」ということ
第3部 宗教と民族―なぜ対立を生むのか
第4部 付論(1)「道徳的緊張」―司馬遼太郎の文明論
第5部 付論(2)裸眼の思索者
第6部 付論(3)『故郷忘じがたく候』『坂の上の雲』のことなど
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
James Hayashi
30
司馬先生の歴史、文明、宗教観について触れる。主要は山折氏との対談なので深入りしているようでもあるが迷走ぎみとも感じる記述もある。歴史のスペシャリストであるが、文明や宗教は、視点や境涯によって感じ方が異なるので読む方も感じ方は様々であろうし、全体を言葉で言い尽くす事は甚だ無理がある。しかしながら、心に響く表現が散らばっており作品を読む楽しさがある。山折氏が特選された一冊は「故郷忘じがたく候」は未読。是非読んでみたい。2017/05/17
tecchan
2
司馬遼太郎と宗教学者 山折哲雄の対談のほか、識者3人が司馬遼太郎の作品からその考え方を語る。宗教と日本人、死生観さらに文明と文化を語りあう。 日本とは、日本人とは何かを生涯追いつづけた司馬遼太郎の史観が勉強になる。2017/02/09