文春新書<br> “放射能”は怖いのか―放射線生物学の基礎

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文春新書
“放射能”は怖いのか―放射線生物学の基礎

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166601776
  • NDC分類 464.1
  • Cコード C0240

内容説明

放射能は恐怖の代名詞。しかし、「その何が怖いのか」と問われて、きちんと説明できる人は多くはない。放射能は放射線を発する能力なのに、よく「放射能が漏れる」といった誤った使い方がされるのも、こうした無理解と無縁ではなかろう。本書は、放射能の実体である放射線が生物にどんな影響を与えるのか、放射線生物学の最新の知見を紹介し、微量ならば肯定的に作用しうることも明らかにする。

目次

“放射能”という言葉
人類と放射線のつき合い
放射線と放射線源
生物面の基礎知識
放射線障害のあらまし
身の周りの放射線
暴発する放射線
ヒト以外の生物では
障害が現れるしくみ
障害の克服
低線量放射線の刺激効果
放射線の恐がり方

著者等紹介

佐藤満彦[サトウミツヒコ]
1933年、山形県鶴岡市出身。56年、東京大学理学部植物学科卒業。62年、同大学院博士課程修了。64年、都立大学理学部生物学教室勤務。97年、同大学教授を定年退職。現在、都立大学など数大学の非常勤講師。理学博士。植物生理生化学専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

26
本書はまず放射能という言葉は誤用で本来は放射線と放射性物質の二つのみしかないという定義付けをし、その上でどう怖がるのかを理解できるようになっていた。結局は放射線は使いようによって毒にも薬にもなるものだと思った。2011/04/09

おおにし

2
中身が濃いので読むのに苦労したが、今必要な情報を得ることができた。放射線が生物に与える影響についてはまだまだ分かっていないことが多い。放射線障害はほとんどの場合致死的な状況にはいたらず、後発的な障害は確率的な発生となるため、影響度を見積もることが難しいのだ。目に見えない放射線は確かに怖いが必要以上に恐怖心を持たず冷静に行動することが大切だ。すこしくらい浴びたところで死ぬことはないので、ともかく放射線源から遠ざかることが大切。最後まであきらめずこの危機をみんなで乗り切ろう!2011/03/16

ぴろし

1
蔵書印ぽち。2015/01/24

庵治

1
何度も復習しなければならない。でも今読んでおいて良かった。原発事故で引き合いに出されやすいチェルノブイリと今回は、まず単位からして違う。今の段階で“放射能”を怖がる人が、タバコを吸うなら、まずタバコを恐れる方が先だ。吸わなくても回りに吸う人がいるなら、その人を恐れるべきだ。不摂生も、車の運転も。2011/04/05

まも

1
今だからこそ読んでおくべき本。著者の専門は生物学で放射能や放射性物質については門外漢のようだが、だからこそ誤った自説を説くのでなく他の論文から引用し大事な部分をわかりやすく解説していて内容も濃い。2011/03/22

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