民俗の思想

民俗の思想

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  • サイズ A5判/ページ数 232p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784254505139
  • NDC分類 380.8
  • Cコード C3339

出版社内容情報

民俗に現れた思想面を,展望,生活者の思想,ハレとケガレ,地域からの発想,の4部に分けて解明。〔内容〕日本民俗学とナショナリズム/天皇制と民俗思想/語る性・語られない性/女性と休日/世相と現代伝説/被差別の民俗文化/他

【目次】
0. 民間学と民俗思想
1. 民俗思想論の展望
 1.1 深層心意論
  1.1.1 「心意現象」の諸次元
  1.1.2 生活目的,文化型,民族主観
  1.1.3 趣味と感覚の保護――フォークロリズムの深層
 1.2 民俗・風俗・殊俗――都市文明史としての「一国民俗学」
  1.2.1 「民俗」とは何か
  1.2.2 「農村生活誌」と「文化輸送者」
  1.2.3 漂泊と移住の文明史から都市の文明史へ
 1.3 ユートピア論と民俗思想
  1.3.1 常世の国――古代のユートピア
  1.3.2 補陀落渡海――苦行と代替
  1.3.3 ユートピアと民俗学
 1.4 天皇・天皇制と民俗思想
  1.4.1 問題の所在
  1.4.2 天皇と病
  1.4.3 天皇と天王――陰陽道の神話から
  1.4.4 弾よけ祈願と氏神出征譚
2. 生活者の思想
 2.1 食文化の変容――高度経済成長前後
  2.1.1 三和町で
  2.1.2 高度成長の前後
  2.1.3 正月の食卓
  2.1.4 ご馳走の条件
  2.1.5 男の料理
  2.1.6 七草オジヤ
  2.1.7 「醤油はどこのうちでもつくった」?
 2.2 語られる性・語られない性
  2.2.1 映像と現実が違うこと
  2.2.2 語られた性と語られない性
  2.2.3 語られる場・語られない場
  2.2.4 女性性器を表すことばは言いにくいという現実
  2.2.5 性について語る相手
 2.3 女性の休日
  2.3.1 「休み日」の概念
  2.3.2 休み日という忙しい日
  2.3.3 センタクという休み日
 2.4 震災二年目の地蔵盆――郊外仮設住宅と復興計画下の市街地から
  2.4.1 阪神大震災と地蔵盆
  2.4.2 鹿の子大仮設住宅の概況
  2.4.3 鹿の子大仮設住宅の地蔵盆
  2.4.4 被災市街地での地蔵盆
3. ハレとケガレ
 3.1 祭りと踊りの地域文化――地方博覧会とフォークロリズム
  3.1.1 フォークロリズムと民俗芸能
  3.1.2 地方博覧会と市町村催事
  3.1.3 ぎふ中部未来博覧会「市町村の日」の主要演目
  3.1.4 郷土芸能の語り
  3.1.5 舞台化をめぐる現実
 3.2 〈世間話〉としての〈うわさ〉――「世相」を読み解くために
  3.2.1 事件とうわさ
  3.2.2 「外部」への「話」
  3.2.3 「活字」メディアの論調
  3.2.4 「内部」の「話」
  3.2.5 氾濫する「声」
  3.2.6 メディアの中の「ことば」と「身振り」
  3.2.7 「暗示」としての「活字」「映像」
  3.2.8 「物語」としてのうわさ
 3.3 「故郷」観の行方
  3.3.1 「故郷」の現実
  3.3.2 「故郷」の視点
  3.3.3 「故郷」と他界観
  3.3.4 「故郷」と家
 3.4 被差別部落の民俗研究に向けて――大阪府を事例として
  3.4.1 被差別部落の伝承基盤
  3.4.2 真宗信仰をめぐって
4. 地域からの発想
 4.1 地域差と地域性――その可能性の検討
  4.1.1 地域差と地域性研究の現在
  4.1.2 周圏論・領域論と地域論の可能性
 4.2 歴史のなかの沖縄――イザイホー再考
  4.2.1 柳田民俗学と南島
  4.2.2 古代祭祀としてのイザイホー
  4.2.3 久高島と王府
  4.2.4 イザイホー再考
 4.3 北海道からの視点
  4.3.1 アイヌ文化
  4.3.2 和人文化
  4.3.3 アイヌ文化と和人文化の接触(複合文化)
5. 索 引

【編集者】
宮 田   登
【著者】
阿 部 敏 夫, 赤 嶺 政 信
岩 田 重 則, 岩 本 通 弥
飯 島 吉 晴, 小 川 直 之
倉 石 あつ子, 京 馬 伸 子
小 池 淳 一, 津 城 寛 文
西 岡 陽 子, 宮 田   登
むらき 数 子, 森 栗 茂 一
山 田 厳 子, 八 木 康 幸

目次

民間学と民俗思想
深層心意論
民俗・風俗・殊俗―都市文明史としての「一国民俗学」
ユートピア論と民俗思想
天皇・天皇制と民俗思想
食文化の変容―高度経済成長前後
語られる性・語られない性
女性の休日
震災二年目の地蔵盆―郊外仮設住宅と復興計画下の市街地から
祭りと踊りの地域文化―地方博覧会とフォークロリズム〔ほか〕