「知の再発見」双書<br> ワーグナー―祝祭の魔術師

「知の再発見」双書
ワーグナー―祝祭の魔術師

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  • サイズ B6判/ページ数 174p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784422211459
  • NDC分類 762.34
  • Cコード C0373

出版社内容情報

【解説】
旧オペラの伝統を打ち破り、音楽、演劇、文学を融合した楽劇を創始してロマン主義芸術 の頂点を究めた天才ワーグナー。
 無政府主義者バクーニンとともに亡命する結末となった ドレデン革命への参加、狂王ルートヴッヒや哲学者ニーチェとの交流と決別、理想の音楽 空間バイロイト祝祭劇場の完成・・・。「音楽史上最もドラマの多い人生を歩んだ」と評さ れる、天才の栄光と矛盾に満ちた人生の謎を解きあかす。

目次

第1章 傷ついた子供
第2章 革命的芸術家
第3章 闇の中の天使たち
第4章 妄想と安らぎ
第5章 バイロイトの輝き

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

春ドーナツ

17
「文藝春秋」十月号の特別寄稿「至るところにある妄想」という題字を見て「えっ、何の話ですか?」と首を捻る。ページを捲る。小説家がピアノの上にタキシード姿で立っている写真の脇に「バイロイト日記」「この夏、ドイツでワーグナーと向き合って考えたこと」と表記されていて、首肯する。そして触発された私は本書を読み始める(YouTubeで音楽を聴きながら)。ワーグナーの大パトロンであるルートヴィヒ2世のファンなので交流の軌跡を興味深く読む。祝祭劇場の図面が掲載されていて、独特なオケピの構造もよくわかって満足する。妄想だ。2019/09/23

またの名

11
ダース・ベイダー登場曲のような人物や感情や出来事と結びついたBGMを物語中に流す走りになった、ワーグナー発案の技法ライトモチーフ。当時まだ技術的に実現不可能だった空中移動や落雷攻撃を上演せよ等と台本に書かれてる神話的世界観に魅了されたワーグナー信者が、現代のオタクよろしく作中のライトモチーフを探して仲間内で詳細な一覧を作り熱狂してた様子にも言及する、解説。ワーグナー崇拝者の一人だったニーチェが崇拝者と崇拝される音楽家の俗物的姿に幻滅し反ユダヤ主義と国家主義を批判した話も出てくるけど、できる限り弁護も記述。2017/12/18

おおの

3
〈他人から絶対級の贈り物を受け取り、あるいは要求することに慣れていたワーグナー〉(p84) 初め、芸術家であるワーグナーの風刺絵が多く掲載されているのに違和感を覚えました。 〈ワーグナー自身の意志によるならば、彼の作品はまさにこの世界の精神的中心でなければなりませんでした。それはドイツ文化の到達点であり、またそのことにより、世界文化の到達点である〉(p138) その世界のためにこそ若き王ルートヴィヒⅡ世との関係があるほどで、いわゆる「産みの苦しみ」はかれの場合、内部ではなく外部にありそうです。2009/06/18

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