出版社内容情報
近代化が加速した十九世紀半ばに突如出現した心霊主義。スピリチュアリスムと物質主義、超自然と自然科学が奇妙に混交したこの社会的現象の歴史とメカニズムを、霊による交信として説明する心霊主義思想、客観的に検証しようとする科学、批判的立場をとる宗教など、あらゆる観点から照射していく。
内容説明
近代化が加速した19世紀半ばに突如出現した心霊現象。スピリチュアリスムと物質主義、超自然と自然科学が奇妙に混交したこの現象の歴史とメカニズムを、霊による交信として説明する心霊主義思想、客観的に検証しようとする科学、批判的立場をとる宗教など、あらゆる観点から照射していく。
目次
第1章 心霊主義の誕生と定義
第2章 霊媒
第3章 アラン・カルデックと心霊主義哲学
第4章 アラン・カルデック以後の心霊主義
第5章 心霊主義と科学
第6章 反対陣営の理論と立場
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
∃.狂茶党
3
主にフランスの心霊主義について、ざっとさらった本。モダンオカルティズムの成り立ちの一部を知ることができる。 明確な批判は、ほとんどないもの、ここでの霊媒たちの、立ち位置は、今も続くあれこれにも通じるもので、スピ系などが何を言ってるのかを読み解く資料にもなるだろう。2021/03/11
ekura
0
誰かが「たいした本じゃないよ」といってたが、たいした本じゃなかった。なにせ訳者が「著者についてはよく知らない」と言い切っている。著者は心霊主義にどっぷり浸かってて、訳者の言う「多角的で公平な記述」は望めない。日本で言うところの「八幡書店が出した本」程度。ただ、フランス・スピリチュアリズムの記述は英米に偏りがちなスピリチュアリズム史を補完するもので、意味はある。「霊媒能力は文盲の人に多い。パラディーノは何回来仏してもフランス語が片言も話せなかった」との記述には、さすがフランス人!と思った。2009/12/03