感想・レビュー
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syaori
48
18世紀の律法家が女性の習俗や習慣を記録した『コルスムばあさん』と、近代イランを代表する作家ヘダーヤトが祖国の習俗・伝承を収集した『不思議の国』を収録。前者は章ごとの訳者の前言がよい導入となって、イスラムの女性の「閉じられた」生活の裏側、時代や宗教を超えて変わらぬ女性の望み、生き方が垣間見えるよう。そして彼女たちが身近になったことで、伝承や習俗が並べられた『不思議の国』も存分に楽しめたのではないかと思います。登場する迷信などは、昔おまじないに夢中になった頃のことが思い出されて懐かしい気持ちにもなりました。2018/06/13