• ポイントキャンペーン

ベスト新書
松本清張を読む―『張込み』から『砂の器』まで

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 237p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784584120804
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0295

内容説明

本書は、膨大な作品の中から、長短併せて三十篇を選び、一作ごとに「あらすじ」と「読みどころ」を付した、松本清張ガイドブックだ。ただし、単なるガイドブックではなく、新たな清張論・清張作品論としても読めるようにしたつもりである。デビュー作「西郷札」から、絶筆(のひとつ)となった『神々の乱心』まで、作品を時代順に並べ、昭和史と呼応させる形で書き進めた。

目次

西郷札―作家デビューを果たした記念的作品
或る「小倉日記」伝―ジャーナリスティックなセンスを巧みに物語に取り込む
張込み―小市民の日常をリアルに描いた傑作
点と線―日本の推理小説を塗り替えた記念すべき作品
眼の壁―ミステリーをエンタテインメント・ノベルの花形へと成長させる
無宿人別帳―本当の悪の在処を剔抉した清張流江戸の悪(ノワール)
ゼロの焦点―ロマンティック・ミステリーの先駆的作品
かげろう絵図―時代小説に新基軸を打ち出した時代ミステリー
黒い画集―山岳ミステリーの先駆的作品
小説帝銀事件―ノンフィクションを書くきっかけを作る〔ほか〕

著者等紹介

細谷正充[ホソヤマサミツ]
1963年埼玉県生まれ。時代小説とミステリーを中心に、気鋭の文芸評論家として活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遊々亭おさる

16
推理小説を一部のマニアのものから誰もが楽しめる大衆小説として広く門戸を開放した松本清張の多種多彩な作品群の中から30作品を選び出しレビューした、浜村淳も真っ青な読まなくても作品を読んだ気になれる一冊。広く長く読み継がれるのには理由がある。トリックなどの推理小説的興味を除けば、時代を経ても色褪せない古典落語や時代小説と同類の普遍的なテーマ性だろうか。推理小説や昭和史の闇を暴くノンフィクション以外にもSF小説や伝奇小説なども手掛けていたことを本書で初めて知る。『砂の器』は小説と映画ではテーマが違うんだって。2016/11/13

讃壽鐵朗

1
清張の文壇登場の頃からの愛読者だが、没後はすっかり読まなくなっていたから、久しぶりに清張に親しめて嬉しくなって本。 だが、『或る「小倉日記」伝』の解説で、主人公がKMなる作家から激励されたことを、即、清張と木々高太郎のことだとするのは、清張自身の経歴と混同した誤りである。 KMとは明らかに木下杢太郎のことで、それは本文を読めばすぐ分かることだ。 他に校正ミスもありやや雑な本である。

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/279432
  • ご注意事項