出版社内容情報
ハプスブルク朝ウィーンからハリウッドへ。時代の波に翻弄された天才作曲家の栄光そして挫折。
内容説明
マーラー、R・シュトラウス、ツェムリンスキー…、並いる大作曲家をうならせたコルンゴルトとは?その波乱にみちた生涯と時代の諸相を余すことなく活写して、コルンゴルト・ルネサンスに贈る。
目次
1 ウィーンの天才児
2 オペラの栄光と挫折
3 ハリウッドの日々
4 純音楽へ戻る
エピローグ コルンゴルト・ルネサンス
感想・レビュー
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harass
54
時代に翻弄される天才作曲家の評伝。エーリッヒ・ウォルフガング・コルンゴルトは、高名な音楽評論家の次男として生まれ、モーツァルト以来の天才少年音楽家としてマーラーやR・シュトラウスに認められて、ウィーンの音楽界でも成功をおさめる。大恐慌とヒトラーの台頭もあり、ハリウッドは彼を映画音楽の作曲家として招きいれる。戦後、ウィーンに戻りクラシックに復帰するが彼の音楽はすっかり時代遅れになっていた…… 大戦前後のウィーンとハリウッド映画音楽業界や亡命ユダヤ人社会などの群像や彼の作品の解説。十数年振りの再読。名著。2016/11/24