出版社内容情報
障害者・家族双方にとって好ましい関係性とは。
内容説明
本書は、ストレスへの社会学的営為、家族社会学などの立場から、コミュニティケアにおける「家族」の意味を、障害者・家族双方の視点から改めて問うとしたものである。家族だけではなく障害者を対象とした調査データや障害者・家族のペアデータの分析を通じて、精神障害者・家族双方にとって、よりストレスから自由な関係性の同定を試みている。精神障害者・家族の意味世界に照準することで、障害者や家族が一定の関係性に水路づけられている状況を確認するだけではなく、新たな関係性構築へとむかう可能性をさぐることも本書の課題となっている。
目次
第1部 理論と方法(「家族」「家族問題」をとらえる視角の変容;「精神障害者家族」をとらえる視角;「精神障害者家族」への社会学的接近;ケアストレス研究の検討)
第2部 精神障害者の家族ケアと障害者―家族の相互関係(家族側の条件と障害者側の条件との関連;親世代による家族ケア―「濃密な関係」と「切る関係」;きょうだい世代によるケア―規範的基盤の脆弱性がもつ意味;精神障害者にとっての家族ケア;精神障害者―家族の相互関係;家族の語りに見る「精神障害」「自己」「関係性」;精神障害者の手記に見る「精神障害」「自己」「関係性」;関係性再編の可能性)
著者等紹介
南山浩二[ミナミヤマコウジ]
1964年長野県に生まれる。1997年東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程満期単位修得退学。静岡大学人文学部社会学科助教授、博士(社会福祉学)。専門は家族社会学・福祉社会学・社会調査方法論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。