内容説明
私たちの周りは“語り”に満ちています。語られた言葉を通じて人間を理解しようとする試みは、フロイトをはじめこれまで数多くなされてきました。近年盛んになってきた質的研究が、“語り”をどのように扱おうとしているのか。聴く場所や対象によって様々に異なる“語り”の、どこを取り上げどのようにデータ化するか。より深い対象理解をうるには何が必要か。臨床や保育の場、社会学などの実例を紹介します。
目次
第1章 “語り”と“ナラティヴ”のあいだ
第2章 ライフストーリーの社会的文脈
第3章 談話の進行と状況の定義が作るダイナミクス―社会文化活動の心理学における相互行為、談話、会話、言説
第4章 語りを生む力―臨床実践の場をどう記述するか
コメント 質的研究と語りをめぐるいくつかの雑感
コメント 臨場するものとしての語り
著者等紹介
能智正博[ノウチマサヒロ]
東京大学大学院教育学研究科助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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