内容説明
北海道・千島・樺太に暮らすアイヌの人びとは、周辺地域との交流の歴史のなかで多様な文化を創造した。日本・シベリア・北アメリカ・ヨーロッパの文化をも複合したその世界にわけ入り、アイヌ文化とは何かを考える。
目次
隣り合う異文化(アイヌ文化の周辺;シャモとアイヌ)
アイヌの衣服(アットゥシ―ある固有文化論;モレウ―美しきアイヌ文様)
生活をささえる道具たち(マキリ―身近なる利器;エムシ―模造されたる太刀拵え ほか)
千島―その知られざる文化要素(千島アイヌ;物質文化の諸相)
著者等紹介
佐々木利和[ササキトシカズ]
1948年、北海道に生まれる。1979年、法政大学大学院修士課程修了。現在、東京国立博物館民族資料室長、博士(文学)
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感想・レビュー
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カネコ
4
○2016/02/03
kaizen@名古屋de朝活読書会
2
隣接文化,千島アイヌ,衣服,道具に焦点をあてた文化誌。 欧米,ロシアの博物館におけるアイヌ資料について言及している。 近接しているのは、ウイルタ(オロッコ:ツングース語系)、ニヴフ(ギリヤーク:アジア諸語系)、ウリチ(ツングース語系)、オロチ,ウデヘ,ナーナイ(ゴリド)、イテリメン(カムチャダール)、コリヤーク,チュクチ。 アットウシの話題が50ページ,4分の一を占めている。 アットウシは見た目もよく,話題の中心に相応しいかもしれない。 衣食住の衣の部分だ。2012/11/01
aoto
1
主に服飾やアイヌ語に造形の深い一冊。服飾の素材となるものが几帳面に記されていたり、衣服の名称などにも詳しい。こちらにも切れない刀の話が載ってるが、こちらは物語。じゃがいもなどの食べ物などについても記載がある。2022/09/29
かーんたや
1
送りという概念取り入れる。果物の皮など有機ごみは自然公園に埋める2019/10/28