内容説明
本書は、当代における婚姻と第宅の関係に視点を定め、人的構成の側面から『大和物語』の文芸性を明らかにした。
目次
起篇 『大和物語』の婚姻と第宅(「亭子院のわか宮」(一一段)―醍醐皇女について
「桂のみこ」(二〇段)―光孝皇女について ほか)
承篇 『大和物語』の女性名称(「若狭の御」(一五段)
「陽成院のすけの御」(一六段) ほか)
転篇 『大和物語』の史的環境―北家所領の第宅(「東三条」と呼ばれる第宅;堀河第と閑院第とについて ほか)
結篇 『大和物語』の成立(研究の課題と方法;第2章 女官名称の原則―「一条の君」の場合 ほか)