内容説明
日本における民主主義運動の先駆者で、異色の社会思想家として知られる木下尚江の金貌を、その誕生から120年目にして初めて完全な形で集大成する全集である。尚江の体制への反抗はきわめてラジカルであったが、他の多くの反体制思想家に比して際立つのは、その思想が独自の宗教的世界観に支えられていたことである。…天皇制をめぐる言論問題が新たに高まっている昨今だが、このような社会状況から見ても、尚江の生涯の掘り起こし作業は大きな意味合いを持つと言えよう。
目次
神に帰れ
死刑台
人格と文章
大野人
基督抹殺論を読む