出版社内容情報
今日、誰もが誰かを介護し、誰もが介護を受ける時代となった。
現代の介護は多様化し、介護家族はさまざまな心理社会的問題を抱えるように
なっている。各専門職や介護者自身が、心理社会的な現状、専門家が介入する
ための理論や技法、介護家族自身の体験などを紹介し、介護家族を新しい家族形態
として総合的に検討することが本号の目的である。
【目次】
・座談会『多様化する介護家族に何を提供できるか』
(松本一生・野川とも江・近松栄子・渡辺俊之)
・総論:介護家族という新しい家族(渡辺俊之)
■現状
・地域と介護家族(近松栄子)
・痴呆の介護家族(松本一生)
・介護家族の身体症状と精神症状(保坂 隆)
・介護家族のQOL(飯田紀彦)
・高齢者虐待の現状と課題―高齢者のアドボカシーと法制度化の方向(高崎絹子)
・施設入所と介護家族(佐藤 武)
■理論
・精神分析からみた介護(渡辺俊之)
・高齢者のいる家族システム―システム論の視点から(吉川 悟)
・介護家族支援―ケアマネジメントの視点から(野川とも江)
■実践
・介護家族カウンセリング(渡辺俊之)
・介護家族への構造的集団療法(保坂 隆)
・痴呆老人への家族教室(松本一生)
・介護家族支援―看護の視点から(森山美知子)
・訪問看護における介護家族―在宅療養者の主体性維持の観点から(石橋みゆき)
・ケアマネジメント(渡辺ゆかり)
■介護が伝えてきたこと
・開業医からみた介護家族の風景(渡辺 徹)
・介護から学んだこと―「ともに生きる」という意識(小林完吾)