内容説明
歌の具体的分析と文脈から遊離した歌の相互関連性を追究しつつ、物語テクストの生成にかかわる理論的考察を重層させながら作品としての姿を立ち上がらせる斬新な源氏物語論。
目次
桐壷巻と「長恨歌」―生成するテクストとしての『源氏物語』
六条院の四季―篝火巻を基軸として
若菜巻の歌について(玉鬘―光源氏の贈答歌を中心に;紫上―光源氏の贈答歌を中心に)
話型に抗する物語―宇治十帖のテクスチュアリテ
浮舟巻の歌の構造
「世づかぬ」薫―蜻蛉巻の独詠歌と主題
物語テクストの生成―引用論の視点から
萩原広道の源氏物語テクスト論
書評