内容説明
本書は一九九五年三月三十一日~四月二日の三日間行った「分裂病の精神病理と治療・第八回ワークショップ」の記録である。
目次
慢性分裂病状態に見られる「初期分裂病症状」とその治療的意義
幻声に対する精神療法の試み―患者の幻声体験のとらえ方に変化を与え、幻声への対処力を増すための認知療法的接近法
分裂病者の「重さの感覚」をめぐって―“硬さ”と“やわらかさ”の観点から
慢性分裂病者の社会復帰と責任性について
分裂病治療の臨床的基盤―自己回復力の精神生物学
近年増加傾向にある治療困難な若年分裂病者の精神病理と治療―構造化されない極期をもつ分裂病の不安と退行をめぐって
分裂病治療における非特異的なるものをめぐって
緊迫困惑気分に潜む加害・自罰性―分裂病初期状態における自殺に関連して