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ハリー・ポッターの呪い―児童文学を襲うグローバリズムの脅威

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  • サイズ A5判/ページ数 228,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784846306052
  • NDC分類 930.28
  • Cコード C0098

内容説明

読書をめぐる環境ががらりと変わり、困り果てていた出版業界。そんな時に『ハリー・ポッター』が登場し、思いがけない大成功。業界は“ハリー・ポッターの魔法”をお呪(まじな)いのように唱えて商売繁盛の願掛けをしている始末だが、“ハリー・ポッター旋風”は、本の書き方・作り方・売り方・読み方のすべてに、後戻りのきかない変質をもたらす“劇薬”でもある。幸福をもたらす呪いだと思っていたら大間違い。出版と読書の世界に、ひそやかな呪いがかけられてしまった…というわけ。ハリポタ商法をめぐる“のろい”と“まじない”の両方を、じっくり見極めたのが本書なのです。

目次

第1章 イングランドの真ん中に一人の少年がおりまして
第2章 ハリー・ポッターと歴史の捏造
第3章 ハリー・ポッターとお先真っ暗の神殿
第4章 ハリー・ポッターと文化のトンボ返り
第5章 ハリー・ポッターと時代遅れの“読み手”
第6章 ハリー・ポッターと新しい消費者
第7章 男の子は生き残ったけど神様は死にました
第8章 ハリー・ポッターと魔法使いの血筋
第9章 ハリー・ポッターとイギリス“売り込み文句”の貼り直し

著者等紹介

ブレイク,アンドリュー[ブレイク,アンドリュー][Blake,Andrew]
英国キング・アルフレッズ大学・文化研究(カルチュラル・スタディーズ)学部の教授。学部長。文化研究の分野で音楽・文学・スポーツなどの文化現象を考察した数多くの著作を発表

佐藤雅彦[サトウマサヒコ]
翻訳者/ジャーナリスト。1957年札幌生まれ。心理学、教育学、「心身障害学」その他の人間諸科学を学んだ後、地方新聞の記者や雑誌編集者を経て現在は翻訳やジャーナリズムに携わる。関心分野は、科学社会学、生命工学、政治学、政治史、情報論など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

111
ハリポタ本の一つとして出たすぐに購入。ハリポタ著作権の行使に関する批評についての最後の部分以外にも、やや斜に構えた論述は、日本のハリポタ愛好家にとっては参考になるので嬉しい。サッカークラブ活用事業として、学業不振児向けの学習センターがあり、そこでもハリポタが読まれている。いろんな角度でのハリポタ現象を知るのによい。2014/09/14

mikimikimini

3
男の子の読み書き能力低下に歯止めをかけるため、男の子向けの商品として売り出された本だった。/作品の中は企業家精神であふれていて、想像力を使った授業すらない。/多種多様な人種や民族、経済的・社会的身分が違う人たちが登場しているが、そこに生じる厄介な問題を曖昧なままに放置している。。などなど、ハリー・ポッターを批判的に捉えた研究書。なかなかにズバズバ批判していますが、なるほど、こういう捉え方もあるのだなあ。2015/03/24

あんこ

1
イギリス社会について知るには良かったけど、ハリポタはあまり関係なかったかな(^^;;)?ハリポタがこれだけ売れた原因をイギリス社会の情勢と絡めて考察してる感じでした。結局、マーケティングが上手かったのかしらね…。ローリングさんは社会の雰囲気を掴んで、社会問題に絡めてハリポタを書いたのかな。2014/01/26

romance_holic

0
斜にかまえた評論。ハリーポッターがどうしてこんなにブレイクしたのかというような分析は興味深かったです2009/10/30

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