科学史から消された女性たち―アカデミー下の知と創造性

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科学史から消された女性たち―アカデミー下の知と創造性

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  • サイズ A5判/ページ数 443p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784875022077
  • NDC分類 402
  • Cコード C1040

内容説明

17世紀のデカルト主義者プーランは、「知性に性の区別なし」と書いて、女性が男性と同様に社会・文化の世界で活躍する道を開いた。にもかかわらず、その後の科学革命の歴史には、女性科学者の名はほとんど登場しない。なぜか?科学の発展を陰で支えながらも、歴史の表舞台に登場できなかった女性たち―自然哲学者マーガレット・キャベンディシュ、数学者エミリ・デュ・シャトレ、昆虫学者マリア・メリアン、天文学者キャロライン・ハーシェル…。著者は、彼女らの優れた業積を次々と紹介し、彼女たちが科学の表舞台から消されていった社会的背景や、当時の性差についての価値観を明らかにする。

目次

第1章 制度的概況
第2章 貴族のネットワーク
第3章 手工業的伝統における女性科学者
第4章 女性の伝統
第5章 学術文体の拮抗
第6章 宇宙論の拮抗―自然の秩序におけるセックスとジェンダー
第7章 柔肌に秘められた女らしさ―性差の科学的探求
第8章 補完性の勝利
第9章 閉ざされた公けの道
第10章 女性の排斥と知識の構造

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

28
#感想歌 科学史に女性を記述してみよう現実世界が広がってゆく p.s. 日本人ノーベル賞受賞者が少ないのは、言語の問題を指摘されることがある。女性のノーベル章受賞者が少ないのは知らなかった。ロザリンド・フランクリン、リーゼ・マイトナーなど、「女性の科学者が、なぜ、輝かしい受賞暦がないか」「受賞暦がないために、科学歴史にのこらないのは、おかしい」という2つの視点がある。後者は歴史家の不勉強なので、本書のようなものがでれば補うことが可能だ。前者は、歴史家の問題ではなく、科学界の問題だろう。2017/09/22

昭和子

2
才色兼備。女子の鑑ですなー。世間などに負けない賢い女になりたいものです。2011/07/18

てまり

2
個別の事例よりも、科学がどれだけ論者の都合がいいように解釈されてきたかということが印象に残った。2011/02/08

okimine_yuiki

1
面白いなこれ。マリア・シビラ・メーリアンは当時の(男女問わず)白人として希有な事を行ったという事が解る。才女の紹介あり、当時の社会背景あり。図像にギリシャ・ローマの女神が多いのが意外で面白かった。欧州の事例ばかりなので海外の事情が分かるから面白い。優秀な女性科学者の紹介が一番読み応えあるけど、第四章の産婆と薬膳料理は現在の社会の矛盾と直結する源流だよなと思う。訳者あとがきを読んで思ったけど、ほんの29年前は「成功した人物が女性でした」というだけでニュースになったのか。土井たか子氏が圧勝したら国際学会で質問2021/04/29

Sobbit

1
これは現代の性差に疑問を抱く者は全員読むべき。科学アカデミーの役割の大きさが意外。2018/10/13

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