内容説明
いま、科学する心を語ろう。国際舞台で活躍をする、優れた日本の生物科学者17人が、自らの科学する心を語る。失敗や成功、夢や信念など、研究する人生からのメッセージ。
目次
個性に裏づけられる先見性と透視力
第1章 科学への夢を追って(小西正一;箱守仙一郎;厚井輝美;森脇和郎;御子柴克彦;多田富雄)
第2章 科学する人生(野村真康;末岡登;高久史麿;吉倉広;大沢省三)
第3章 若き科学者へのメッセージ(井村裕夫;堀田凱樹;村松正実;江橋節郎;大野乾)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
企業研究職(微生物)
5
科学者になりたいと思う。科学は芸術と同じく人間だけが行うことができる文化的活動で、高度な文明の構築に自分も参加したいという憧れと畏怖の念からである。 この本には著名な生物学の大先生が登場してその研究者としての半生を語ってくれている。皆、試行錯誤しながら影響力のある成果を上げていらっしゃる。後半に、即時有益な分野でないと科研費が下りないという話が出ていたが、細分化され還元主義を極める現在の科学において、自分の研究テーマがどのような意義と貢献力を持つかは、科学者として常に頭に置く必要があると思った。 2020/08/12
incognito
3
なにこのスゴ本…。日本の超一流の研究者たちが、主に自分がどう研究してきたのかについてざっくばらんに語っている。文章のうまさは人によってまちまちだが、出てくる人物がどれも魅力的だし、どのような迷いを抱えていたか、ブレイクスルーはいつ訪れたか、どこで苦労したかなど、当時の熱気が伝っわてくるような書きぶりで終始圧倒された。研究者なら名前を聞いたことのない人はいないくらいの有名人ばかりでどれも参考になったが、特に野村眞康、末岡登に感銘を受けた。2012/07/12
すぐる
0
◎:様々な生物科学者の研究哲学が描かれており,研究者を目指す人が読むと心に響く文章がたくさんあると思います2012/05/15