モダニズムの惑星―英米文学思想史の修辞学

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  • サイズ B6判/ページ数 257,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000253178
  • NDC分類 930.29
  • Cコード C0098

内容説明

トウェイン、ワイルドからエリオット、ロレンス、フォークナー、スタインベックまで、最先端の視点からモダニズム文学を脱構築する画期的な文学思想史。

目次

序章 この不思議な惑星で
第1章 以心電心の世紀末―マーク・トウェインとサイバネティックス
第2章 環大陸のアメリカン・ヒーロー―オスカー・ワイルドのアフリカニズム
第3章 オズの果てへの旅―ライマン・フランク・ボームとアナーキズム
第4章 ジャズ・エイジの帝国―D.H.ロレンスのポストヒューマニズム
第5章 荒地のピアニスト―T.S.エリオットとポストコロニアリズム
第6章 若きギャツビーの文学史―フィッツジェラルドのノルディシズム
第7章 ミシシッピの惑星―ウィリアム・フォークナーのポスト・アポカリプス
第8章 エデンの極東―ジョン・スタインベックのオリエンタリズム
終章 来るべき惑星思考

著者等紹介

巽孝之[タツミタカユキ]
1955年、東京生まれ。コーネル大学大学院博士課程修了(Ph.D.,1987)。慶應義塾大学文学部教授。アメリカ文学専攻。北米学術誌The Journal of Transnational American Studies編集委員。84年、「作品主権をめぐる暴力―Narrative of Arthur Gordon Pym小論」で第7回日本英文学会新人賞、89年に『サイバーパンク・アメリカ』で1988年度日米友好基金アメリカ研究図書賞、92年に編訳書『サイボーグ・フェミニズム』で第2回日本翻訳大賞思想部門賞受賞、96年に『ニュー・アメリカニズム』で慶應義塾大学福澤賞、2010年にFull Metal Apacheで国際幻想芸術学会賞学術部門賞(IAFA Distinguished Scholarship Award)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ハチアカデミー

9
英米文学史上の作品から鮮やかに時代と思想の深層をすくい上げる。ディモック「ディープタイム」=「時の隔たりを越えた因果律」がキー。マーク・トウェインとテクノロジーを論じる章では、『ディファレンス・エンジン』でお馴染みのバベッジが登場し、彼の発明がフィクションとしてではなく、現実の社会に与えた影響を論じる。オズの魔法使いと神智学、ジャズエイジのロレンス、サブカル(大衆文化)好きのエリオットなどなどとかく刺激的。日本フォークナー受容史もあり。単なる解釈ゲームで終わらせない、モダニズム表象論ともいえる一冊。2014/11/07

Nobody1

0
世界発の民主主義国家として、ポストコロニアルを体現したはずのアメリカは、やがて内包する矛盾を露呈し、帝国主義に至るという皮肉な構図を描く。帝国主義へと至る道のりはモンロードクトリンを四回に渡って都合のいいように書き換えていく過程であり、モダニズム文学が辿る道のりとパラレルになる。2014/08/05

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