双書時代のカルテ
天使の病理―人格障害は時代の病か

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  • サイズ B6判/ページ数 109p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000280921
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0347

内容説明

生かされてあることの自覚と、「あきらめ」と、「よい加減」さを忘れた、現代の病理を記録する。リアルな大地を回復するために。正常と異常の境の、あまりに天使的な関係の障害。

目次

第1章 人格障害って何?(新人類の登場;よい子症候群? ほか)
第2章 医学的に見ると(境界例という概念;診断基準 ほか)
第3章 漂流の季節と出会いと(漂っていた一年;あなたのような若い方が ほか)
第4章 関係がつくれない(見捨てられることを避けようとする、なりふりかまわない努力;同一性が持続しない ほか)
終章 ドラえもんになれ!

著者等紹介

坂田三允[サカタミヨシ]
1969年、聖路加看護大学卒業。企業保健婦、単科精神科病院看護婦、看護系大学助手、大学附属病院看護婦長などを経て、看護系大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

RF1

2
病を「神様からのプレゼント」とみるスタンスが苦手なので、タイトルにやや辟易しながら手にとったけれど……なるほど、そういう意味での「天使」なのね、と。お医者さんの立場からのエッセイは読んだことがあるけれど、看護師さんが書かれたものはたぶん初めて見ました。会話のやりとりがおもしろいような、悲しいような。2014/01/28

本野栞@2号

1
印象に残っているのは嘲笑うよなしゃべり方、という部分。 患者さんたちは常に他人という鏡にに反射した自分に話しかけていたような印象2015/09/13

yozora

1
理論というよりは実感の方に比重が置かれた精神科で働く看護婦のノート。全体の流れに即して記されている、境界例のある患者との会話がコミカルでおもしろかった。感覚としてやや古い部分も目につくが、軽く境界例周辺の実態を知りたいというのであれば、さっと一読してもいいと思われる。2013/09/19

サンチェス

0
「実録 精神科病院奮闘記」みたいな内容。自分と他人の境界があいまいなA子さんとのやりとりが詳細に記されており、「もしこんな人と付き合うことになったら…」と不安になるくらいリアリティあり。「ちなみに自分と他人の境界があいまい」とは、「私はあの人が好きだからあの人も私を好きにちがいない」という類の妄想が含まれる。 個人的に衝撃的だったのは、「几帳面で完全主義者、頑固」というそこまで珍しくもない性格が、現在は「回避性人格障害」という精神病として扱われてしまうことを知ったことだった。2015/06/27

シサキ

0
奪うコミュニケーション、見捨てられることを恐れる故の行動、自殺の行動と脅し、両極端に触れる対人評価。看護師視点の境界例(人格障害)の人々。●躁状態のときに薬を飲むのは、アクセルをふかしながらブレーキを踏んでいるようなものだから、気持ち悪いんだよね2014/09/29

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