出版社内容情報
GHQによる雑誌検閲は終わりを迎えようとしていた。国際関係の枠組が変化し、新たな戦争への危機感が生じ、平和への模索が続く。日本語・日本文学・日本文化の概念が見直され、文学者たちは占領期文学から戦後文学へと向かう。
内容説明
プランゲ文庫から精選する検閲の痕跡も生々しい原資料で味わう戦後文学。GHQの雑誌検閲は終息へと向かうが東西対立のなかで平和への模索が続く。占領期文学から戦後文学へ。
目次
第1章 対談・座談会 文学者の回想と平和への提言(わが民族文化の特質(蔵原惟人、石母田正、勝本清一郎、橋浦泰雄)
私小説について(野間宏、平林たい子、伊藤整、浅見淵、瀧井孝作)
中国人民文学の諸問題(岡崎俊夫、小野忍、佐々木基一、島田政雄、竹内好、武田泰淳) ほか)
第2章 小説 「汚濁」からのエネルギー(春(牛島春子)
肉体の敵(田村泰次郎)
絶望の計算(火野葦平) ほか)
第3章 評論・エッセイ 国際関係の枠組の再編―「日本語」「日本文学」再考の潮流(温存された国定教科書(菅忠道)
警官と私(井伏鱒二)
なつかしき隣人(三宅豊子) ほか)
著者等紹介
山本武利[ヤマモトタケトシ]
1940年生。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。早稲田大学政治経済学術院教授。メディア史
川崎賢子[カワサキケンコ]
文芸評論家。日本近代文学・文化
十重田裕一[トエダヒロカズ]
1964年生。早稲田大学文学学術院教授。日本近代文学
宗像和重[ムナカタカズシゲ]
1953年生。早稲田大学政治経済学術院教授。日本近代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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