書物誕生  あたらしい古典入門<br> ソフォクレース『オイディプース王』とエウリーピデース『バッカイ』―ギリシャ悲劇とギリシャ神話

個数:
  • ポイントキャンペーン

書物誕生 あたらしい古典入門
ソフォクレース『オイディプース王』とエウリーピデース『バッカイ』―ギリシャ悲劇とギリシャ神話

  • 逸身 喜一郎【著】
  • 価格 ¥2,310(本体¥2,100)
  • 岩波書店(2008/11発売)
  • ゴールデンウィーク ポイント2倍キャンペーン対象商品(5/6まで)
  • ポイント 42pt
  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年05月03日 13時34分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 227p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000282826
  • NDC分類 991
  • Cコード C0310

内容説明

「自分は何者か」という真実を求めつづけるオイディプース王と、「ディオニューソス信仰」という宗教の現実を拒みつづけるペンテウス。“知る”ことについて対照的な態度をとる二人の主人公の行き着く先は、どちらも破滅であった。だとすれば、「汝自身を知れ」というあのあまりにも名高い神託は、いったい何を意味していたのだろうか―。古代ギリシャが生んだ最大の文学ジャンルである悲劇は、神話に取材しつつも、そこにさまざまな「仕掛け」を凝らすことで独自の発展を遂げた。劇世界では、神と人はいかに関わり、また「運」と「運命」はどう描かれるのか?物語展開の「連鎖構造」と「カタログ構造」とは?―二つの劇を縦横に読み解きながら、その尽きせぬ魅力に迫る。

目次

第1部 書物の旅路―神話から悲劇へ、悲劇から書物へ(悲劇を「読む」ということ;神話という素材;ギリシャ悲劇の上演と伝承)
第2部 作品世界を読む―悲劇の精髄(劇の構造;ふたつの悲劇からの問いかけ;悲劇の「部品」)

著者等紹介

逸身喜一郎[イツミキイチロウ]
1946年、大阪市生まれ。1975年、東京大学大学院人文科学研究科西洋古典学専門課程博士課程単位取得退学。1983年、Ph.D.取得(University of St.Andrews,Scotland)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授(西洋古典学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

♨️

3
二作品を西洋古典学の立場から、他のギリシア悲劇・神話との関係で読む。神話や悲劇における、神・世界と人間との対峙のうちに、知ることを追求しようとする人間を神はそのゆえに滅ぼすという問題を見る(本文で言及されている「汝自らを知れ」という語の二面性(「身の程を弁えよ」「知ることを追求せよ」というふうにこれを言えると思う)。2021/09/30

そーすけ

2
117*逸見先生の書物は、わかりやすくて参考になります。「男と女で声の出し方を変えたかどうかは分からない」(P.57)、「コロスの歌は、いつも劇中の事件と同じ地平にあるとは限らない」(P.205)など、なんとなく気になっていた点についても触れられている。ギリシャ悲劇入門として良い一冊ではないでしょうか。2018/06/21

からくり

2
ギリシャ悲劇の形式や表現手法、内容の深みを解説した本。知識を懸命に求めることの誠実さと、それが孕む破滅についての言及が印象に残った。2009/07/12

Hiro

1
オイディプスをエウリピデスのバッカイという別な悲劇作品と比べて論じたもの。私はまだバッカイを梗概しか知らないしオイディプスほどの興味もないので、本書中バッカイへの言及の部分はどうしても読み飛ばしがちだった。第一部はギリシア悲劇の特質を神話との関係や独特な上演の仕方に従って説明し一般的な演劇との違いを語る。面白いのは第二部だ。オイディプスの魅力を劇中の出来事の連鎖が極めて緊密な因果関係で結ばれしかも悲劇に終わっていることにあると指摘する。筋立てに突っ込んだり逆説を例示したり、非常に興味深いオイディプス論。2022/10/07

jntdsn13

0
一般人向けにソフォクレスの「オイディプス王」とエウリピデスの「バッカイ」を解説した本……にとどまらない。ソフォクレスの透徹した因果的論理構造や、両著者の運命観の見通しはもちろんだが、(現代で分かる範囲を踏まえた)古代ギリシャの劇の様子、合唱隊の立ち位置、悲劇と喜劇は対でないこと、写本校訂の基本など古代ギリシャ劇の(研究)全体を映し出す。「知的追究を怠る者ははじめからアポローンの歯牙にもかけられない…神は気高さをどこまでも追求する人間を気高さゆえに滅ぼす(p157)」は至言。2022/09/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/390752
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。