出版社内容情報
「書く」という営みを書法(古書体学)・技術・歴史から総合的に解説。世界的権威による古代・中世書物学の基本書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
jntdsn13
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原題は「ローマ古代と西洋中世の古書体学」くらいだろうか。西洋の写本について、古代ローマから活版印刷が現れる中世中期くらいまでについて、写本の素材等から、ラテン語書体の変遷(と写本に特徴的な文句や短縮記号)、写本自体の文化史をまとめている。著者の網羅的な知識とそのまとめ方には感服するほかないが、それだけに知識のない読み手には退屈に感じられてしまう側面もあると思える。昨今は写本の画像もインターネットで公開されていることが多いので検索がてらのんびり読んで、写本の奥深い世界を味わうのが吉かもしれない。2021/10/01