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岩波ブックレット
「領土問題」の論じ方

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  • サイズ A5判/ページ数 70p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784002708614
  • NDC分類 329.23
  • Cコード C0336

出版社内容情報

日本が周辺国との間で抱えている「領土問題」は,北方4島,竹島,尖閣諸島の3つ,いずれも島である.なぜこれらの問題は生まれたのか,国境の確定時,どう扱われたか,そしてこれからどう解決すべきか.2012年夏に生じた日中,日韓の深刻な紛争を踏まえ,冷静な視点から,領土問題の論じ方を5人の専門家が提供する.

内容説明

2012年は日本にとって「領土問題」の年となった。とりわけ尖閣諸島をめぐって、中国との関係は国交正常化以来最悪の状態に陥ってしまった。領土とは、国民国家にとって主権の問題であり、武力を使ってでも守るべきものとされている。しかし、衝突でも譲歩でもない平和的な解決の方法はあるはずだ。5人の論者がそれぞれの視点から考える。

目次

国家「固有の領土」から、地域住民の「生活圏」へ―沖縄からの視点
国家主権を相対化する契機に
歴史を逆行させてはならない
北東アジアの領土問題解決のための三原則
来るべき和解のために―本旨は紛争の平和的解決である

著者等紹介

新崎盛暉[アラサキモリテル]
沖縄大学名誉教授。1936年生まれ。2006年日本平和学会第1回平和賞受賞

岡田充[オカダタカシ]
共同通信客員論説委員。1948年生まれ。71年慶應大学法学部卒、共同通信社入社、香港、モスクワ、台北各支局長を経て現職

高原明生[タカハラアキオ]
東京大学教授。1958年生まれ。現代中国政治。在香港日本国総領事館専門調査員、桜美林大学助教授、立教大学教授などを経て現職

東郷和彦[トウゴウカズヒコ]
京都産業大学世界問題研究所長。1945年生まれ。1968年外務省入省。オランダ大使などを経て2002年退官。ライデン大学、プリンストン大学、ソウル大学などで教鞭をとる

最上敏樹[モガミトシキ]
早稲田大学教授。1950年生まれ。国際法・国際機構論。国際基督教大学専任講師、助教授、准教授、教授を経て、2011年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

14
昨今は日中対立が懸念される。政府TVCMで山本一太議員も北方領土問題を提起している局面。中学の地理では「択捉島」を答えさせる問題が多いような印象をもつ。学習指導要領改訂にも竹島の扱い方に変化があった。主権のかかわる領土問題(5頁)。新崎名誉教授は、地域住民の生活圏は必ずしも排他性を持たない17頁)と指摘される。また、岡田論説委員は、問題解決策として、譲渡、棚上げ、戦争の三択しかないという(29頁)。最上教授は、和解で解決、武力行使を回避することを指摘される。わたくしも憲法の精神で交戦権否認を支持したい。2014/02/07

Madoka.@書店員復帰を目指し中!

7
領土問題の勉強になる。2013/03/05

gollum

5
この本、領土問題を考える上でなかなかいい本です。どこから手をつけていいかわかんない人におすすめ。東郷さんの本を further reading したくなった。2013/10/02

とん

3
『領土問題の論じ方』. これは中々良い. 日本に存在する領土問題(北方領土・尖閣・竹島)について基本的なところが押さえられる. 要は強硬姿勢をとっている国はそれを弱めて対話に応ずる姿勢を見せないと始まらないよ, ということだ. 棚上げ外交もできるのだし, と. 尖閣と竹島についてもどちらがどう主張しているのかわかる.2017/09/18

けーすけ

3
「私たちは、そろそろ欧米近代が東アジアに持ち込んだ閉鎖的排他的国境・領土概念から抜け出してもいいのではないだろうか」「この「一つの中国」とは、実在しない架空の「国家」である。「一国家一政府」の法律原則論に縛られない、融通無碍な思考から生み出された妥協である。これが「相対化されている国家主権」の実例である」「隣国との相互依存関係が深まれば、国家主権だけが百数十年前と同じ絶対性を維持することは不可能であろう」領土問題の不存在は全く紛争解決にはならず、裁判所への提訴も不可能。棚上げと外交交渉が現実的・平和的2014/10/02

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