• ポイントキャンペーン

岩波現代文庫
文楽の歴史

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 288,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006002954
  • NDC分類 777.1
  • Cコード C0174

内容説明

古浄瑠璃の時代から筆を起こし、竹本義太夫、近松門左衛門、植村文楽軒らの人と業績、人形遣いの技法、三味線音楽の展開を紹介する。明治に活躍した竹本摂津大掾、豊沢団平らの芸を語り、松竹の経営、文楽協会の発足、国立劇場の設立から現在まで、大阪に根ざした伝統芸能としての文楽の歴史を描く。

目次

第1章 文楽の夜明け
第2章 竹本座と豊竹座
第3章 三味線渡来
第4章 変革の時代
第5章 風雪に堪えて
第6章 輝ける明治
第7章 松竹文楽半世紀
第8章 文楽の国家保護
付録 近代文楽史を創った人びと

著者等紹介

倉田喜弘[クラタヨシヒロ]
大阪市に生まれる。大阪市立大学経済学部卒業。日本放送協会勤務の後、近代芸能史研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

10
人形浄瑠璃。家綱治世下、仮名草子の浅井了意は京都の浄瑠璃事情を描いた(5頁)。三味線弾くが人形付かぬは素浄瑠璃(17頁)。随所に挿絵で史料の価値も。三味線を左手で押さえる個所(ポジション)をツボ、勘所と称する(71頁)。どんな芸能も、流行り、廃りはある。地場産業の場合もそうだが、文楽の斜陽化とは何か(187頁)。60歳以上ののグループもあれば、第二グループは20年以上の年の差がある。文楽座の経営陣の後継者育成が問われる部分。技術習得の大切さ(189頁)。2008年文楽はユネスコ無形文化遺産に(236頁)。2013/10/12

spica015

6
浄瑠璃が生まれ、その揺籃期からユネスコの世界無形文化遺産となった現在に至るまで、文楽の歴史がつぶさに記される。歴史学的研究とは少し異なるけれど、文楽の世界に携わる人々の姿を丁寧に追っている。全体的な印象として、文楽の興亡には演じる場の存在と商業的な成功が大きく関わっているようである。どれだけ優秀な太夫がいても、小屋が無くなっては公演できないし、待遇が悪ければ、他所へ移ってしまう。そういう意味で現在の国立文楽劇場の存在は大きいと実感。欲を言えば人形のかしらの歴史や舞台演出の変遷なども知りたかった。2017/04/08

とみしん tomisin555

2
江戸時代初期からの浄瑠璃~文楽の歴史を通史として分りやすくまとめた著作。再読だけど以前読んだのは約10年前文楽初心者の頃だったのでなかなか難しかった。でも今回改めてとてもいい整理の仕方になっていると感じた。そして近松の亡くなった場所とか、現在も諸説あって正確に断定できないこともいろいろあるのだけど、著者は根拠を示して推測していく。やはり通史というならこういう試みは必要だ。更に今も上演されている様々な演目についての成り立ちや、古の演者たちの名人ぶりもよくわかった。初心者向きではないけど文楽ファン必須だな。2022/05/10

鷹ぼん

0
編集部が「橋下市長が読んでも理解できる文楽の入門書『文楽の歴史』を企画しました」と言うだけあって、非常に分かりやすく、タイトルそのまんまに「文楽の歴史」をたどってくれている良書。常に手元に置いて、パラパラとめくっていろんなことを確認するには、最良の書。この本をきちんと読んでいれば、アナタも橋下市長を論破できる!(とは言わないけどねw)。2013/08/14

うさを

0
人形浄瑠璃の歴史は、16世紀末頃に三業が一緒になって始まったという教科書的な事実の他は、虫食いで知っていたに過ぎず、こうして通史としてまとめられたものを読めたのは幸いだった。とはいえ、それぞれの時代の描写にはムラがあるし、筆者の持論が展開されている部分や、誤りもあるようなので、これをきっかけにさらに詳しい文献を読もうと思った。そういえば、通史の最後に橋下徹氏の名前が登場してつい笑ってしまった。とはいえ、彼の「決断」は明治以降のあまりにも困難な時代が、その果てる先に見出した実にうら寂しい帰結だったと思う。2014/12/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6852839
  • ご注意事項