岩波現代文庫<br> 貧困と飢饉

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岩波現代文庫
貧困と飢饉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 448p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006003661
  • NDC分類 331.87
  • Cコード C0133

出版社内容情報

世界各地の「大飢饉」の原因は、食料総供給量の不足ではなく人々が十分な食料を入手する権原(能力と資格)が損なわれた結果であった。開発経済学に新たな地平を切り開きノーベル経済学賞を受賞した著者の画期的な書。

内容説明

二〇世紀に世界各地で発生した「大飢饉」の原因とは、何だったのか。本書は、それが一国レベルの食料総供給量の不足によるものであるという通説を否定し、人々が十分な食料を手に入れる権原(能力と資格)が損なわれた結果であるということを実証的に解明している。開発経済学に新たな地平を切り拓き、後の「不平等理論」にも影響を与えた画期的な書。原書刊行後の研究成果をまとめた講演「飢餓撲滅のための公共行動」も併録。一九九八年ノーベル経済学賞受賞者の主著の一つ。

目次

第1章 貧困と権原
第2章 貧困の概念
第3章 貧困―特定と集計
第4章 飢餓と飢饉
第5章 権原アプローチ
第6章 ベンガル大飢饉
第7章 エチオピア飢饉
第8章 サヘル地域の旱魃と飢饉
第9章 バングラデシュ飢饉
第10章 権原と剥奪
講演 飢餓撲滅のための公共行動

著者等紹介

セン,アマルティア[セン,アマルティア] [Sen,Amartya K.]
1933年インド・ベンガル地方生まれ。59年ケンブリッジ大学で経済学博士号取得。2004年よりハーバード大学教授。98年ノーベル経済学賞を受賞

黒崎卓[クロサキタカシ]
1964年生まれ。87年東京大学教養学部卒業、95年スタンフォード大学食糧研究所大学院博士課程修了(Ph.D.取得)。現在、一橋大学経済研究所教授

山崎幸治[ヤマザキコウジ]
1962年生まれ。86年一橋大学社会学部卒業、97年ウィスコンシン大学経済学部大学院博士課程修了(Ph.D.取得)。現在、神戸大学国際協力研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ばんだねいっぺい

26
ピュアすぎるかもしれないが、飢饉が 食料の総供給量を直接の起因としないのは、ショックだった。権原アプローチは、目から鱗で、交換権原の拡充を目的とした公的施策の展開が望まれる。2023/10/24

しんすけ

19
貧困と飢饉の要因を追求していると云えるだろう。ただし結論らしきものは示されていない。 しかし全体に繰り返されるのが、絶対的な物資不足が存在しないという主張と観える。 多くの飢饉の例が取り上げれ、そこには悲惨な餓死があったことも資料を持って語られる。 だがそこにも統計的な視点を取り入れると、全体的な物資不足は存在しないことが解る。だが実体は物資の不均等な配分であり、そこに貧困が顕在化する。 なぜ不均等が起こるのか解答も書かれていないが、センは資本主義の仕組自体が問題だと考えているのではないだろうか。 2024/04/17

CCC

12
飢饉は不作などからくる食糧不足から起こるわけではなく、貧困層の購買力不足と政府の無策からくる、ということを、主にアフリカやインド近辺のデータから示している。いろいろ実例もあるが、注釈にあった、食料が買えず店の前で餓死していった金のない原住民を見て、目の前に小麦があるのに食習慣を変えようとしなかったせいでこうなった、こうした人には食料よりもまず教育が必要なのだ、と述べた詩人の話が特に印象深かった。2019/04/26

isao_key

11
貧困と飢饉について、深刻な飢餓が生じていない時すら、貧困は存在しうるし、極貧とみなせることもあり得る。一方、飢餓は貧困を意味する。飢餓の特徴である絶対的剥奪は、相対的剥奪という観点から何が言えるかに関わりなく、貧困と診断されるのに十二分だからである。慢性的貧困は、災害としてはさほど過酷なものではないがより根深く、より多くの人々に影響を与える。飢餓が餓死と伝染病により何百万人もの犠牲をもたらすとすれば、慢性的貧困は衰弱と病気が死亡率を増加させ、人々の寿命を短くすることで‘何億人もの人々に苦境をもたらす。2019/06/30

富士さん

8
本書のテーマはただ一つ、飢饉というのは食べ物がないから起こるのではない、食べ物を手に入れる権利が認められないから起こるのだ、というにつきます。当然それはお金の有無でもありますが、それだけではなく、もっと根源的な、「それをやっていい」と認められているかという、社会的な正当性に関わる問題です。人の極限状態とは、社会的な認識の完全崩壊ではなく、その在り方の変化なのだと考えられるという意味で、とても社会学的でもありました。個人的には、戦争での死の分配などにも通じる魅力的で普遍性を感じる切り口であるように思います。2022/10/23

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