内容説明
時は一九六〇年代末、「ケバラ」をはじめとする大阪・釜ケ崎の騒動師たちが地元で騒動を起こすだけでは飽き足らず、貨客船をのっとりアメリカ・サンフランシスコに上陸、シカゴ、ニューヨークを珍道中して帰国した後、東大安田講堂の攻防戦に乗り込み、「総共闘」に味方して機動隊相手に一大決戦を繰り広げる。破天荒の長編小説。
著者等紹介
野坂昭如[ノサカアキユキ]
1930年鎌倉市生まれ。45年神戸大空襲で養父を失う。47年新潟の実父のもとへ帰る。50年早稲田大学文学部仏文科に入学し、七年間在学。音楽事務所勤務、コント台本作成、作詞等に従事。63年「エロ事師たち」発表。68年「アメリカひじき」「火垂るの墓」で第58回直木賞受賞。80年「四畳半襖の下張」裁判で有罪確定。83年参議院議員当選、同年総選挙に田中角栄元首相の地盤・新潟三区から立候補し落選。97年『同心円』で第31回吉川英治文学賞受賞。2002年『文壇』およびそれに至る文業により第30回泉鏡花文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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