• ポイントキャンペーン

岩波現代文庫
童女入水―野坂昭如ルネサンス〈7〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 230p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006021184
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「おいどパシーンとなぐるこわい姉ちゃんが、あんたのお母ちゃんや、ほんまやで」。男の歓心を買うために娘を虐待する若い母。激しい折檻を受け、自ら浴槽で入水した八歳の娘。時代をおうごとに激しさを増す幼児虐待―人間の実存を凝視し、現在を予見した表題作の他、五編を収める。

著者等紹介

野坂昭如[ノサカアキユキ]
1930年鎌倉市生まれ。45年神戸大空襲で養父を失う。47年新潟の実父のもとへ帰る。50年早稲田大学文学部仏文科に入学し、七年間在学。音楽事務所勤務、コント台本作成、作詞等に従事。63年「エロ事師たち」発表。68年「アメリカひじき」「火垂るの墓」で第58回直木賞受賞。80年「四畳半襖の下張」裁判で有罪確定。83年参議院議員当選、同年総選挙に田中角栄元首相の地盤・新潟三区から立候補し落選。97年『同心円』で第31回吉川英治文学賞受賞。2002年『文壇』およびそれに至る文業により第30回泉鏡花文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

康芳英

2
母親の虐待によって殺される幼女を描いた表題作「童女入水」に代表されるように、少し時代が新しい時期の作品群のせいか戦争や焼け跡といったモチーフが後退し、その分もう一つの野坂作品のテーマである「親と子」が前面に出てきたような印象。この短篇集の中では、おそらく水俣病を題材にした情緒豊かアダムとイブの物語「されど麗しの日々」が一番良かった。2012/06/06

ふじ

1
大学生の頃に読んだ「されど麗しの日々」をふと思いだし再読。他、童女入水といい華燭の死門といい、病んで狂った物語を独特の流れるような文体で脳髄に流し込まれてゆくような感覚に、憑かれたように読みふけったことを思い出した。学生時代ほどの気力体力がないせいか、ラスト二編は読み切れずギブ。やはり「されど~」が最も印象深い。水俣病がモチーフだがどうしてもチェルノブイリや311(企業の営利による環境汚染)を連想する……。2016/05/19

ヤマダ キヨシ

0
☆☆☆☆2013/01/27

ベック

0
薄い本なのに、なんて濃密なんだ!六つの短編のほとんどが年代記のような読み応えだった。2012/03/11

isbm

0
★★★2021/03/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/320087
  • ご注意事項