岩波現代文庫
日本の鴬―堀口大學聞書き

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  • サイズ 文庫判/ページ数 413p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006021818
  • NDC分類 911.52
  • Cコード C0195

内容説明

女流画家マリー・ローランサンは若き日の堀口を、「日本の鴬」と呼んで愛した。そんな青春の秘話をはじめ、生涯を通じての佐藤春夫との交友、恩師・与謝野寛・晶子夫妻や永井荷風、コクトー、アポリネールらとの出会い。最晩年の大詩人が、エスプリあふれる言葉で、恋と文学と人生の来し方を語った日本エッセイストクラブ賞受賞作。

目次

現役の詩人
陶印譚
若き二十の頃なれや
詩人と酒
山中湖にて
ジャン・コクトーのこと
マリー
ギヨーム・アポリネールのこと
子供のときから作文が得意
盗む
第一書房主人
ある銅版画家の思い出
女たち
ズズのことなど

著者等紹介

関容子[セキヨウコ]
エッセイスト。東京生まれ。日本女子大学国文科卒業。81年、本書で日本エッセイストクラブ賞受賞。その後、歌舞伎エッセイにおいて、『花の脇役』(新潮社)で96年、講談社エッセイ賞。『芸づくし忠臣蔵』(文藝春秋)で2000年、芸術選奨文部大臣賞、読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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あかつや

7
堀口大學最晩年の時期の聞き書き。師である与謝野夫妻や親友佐藤春夫、コクトーら海外の詩人たち、そしてマリー・ローランサン、有名人たちとの裏話がたっぷり。そして何より面白いのがそれらを語る堀口大學自身で、露骨でエロティックな艶話も、なんでこの鶯がさえずると格調高く聞こえてしまうのか、不思議で仕方がない。さすがは大詩人ということか。インタビュアーの関容子との関係も読んでいて実に気持ちが良くて、リラックスしてくだけた会話から飛び出す意外な言葉を引き出せたのも彼女との信頼関係あってのことだろう。これはすごくいい本。2019/06/19

ずしょのかみ

2
高校の先生に、「ある一人の作家の本はすべて読め」とご指導いただいたが、これはその作家についてよく知るべし、ということだと思う。この本は堀口大學聞き書きということで、関容子さんの手でうまくまとめてある。堀口大學についての学習にはもってこいです。堀口を知るのにその作品を読むのと同じかそれ以上の価値があると思う。2016/09/01

オイコラ

1
聞き手も話し手も言葉がきれいで優しく、そしてユーモアがある。回を重ねるごとに2人の間柄が親しくなっていくのが感じられ、なお一層話し手の人柄に聞き手とともに惹かれていく。読み終えるのが惜しかった。きっと、話し手の老詩生もこの語らいの終わりを心の内で惜しんだことだろう。2016/04/14

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