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岩波現代文庫
わが荷風

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  • サイズ 文庫判/ページ数 290,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006021986
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0195

出版社内容情報

少年時代から永井荷風の愛読者を自認していた著者による若い読者のための荷風案内.小石川,深川,麻布,銀座,玉の井,浅草,市川……作品の背景となった土地を実際に自分の脚で歩き目で確かめ,また作品世界の中へ戻っていくという往復運動によって,荷風の八十年の生涯と作品の特色,作風の推移の全貌を自身の青春への追憶と重ねて分かりやすく語る.年譜・参考文献を付す.(解説=川本三郎)

内容説明

少年時代から永井荷風の愛読者を自認していた著者による若い読者のための荷風案内。小石川、深川、麻布、銀座、玉の井、浅草、市川―作品の背景となった土地を実際に自分の脚で歩き目で確かめ、また作品世界の中へ戻っていくという往復運動によって、荷風の八十年の生涯と作品の特色、作風の推移の全貌を自身の青春への追憶と重ねて分かりやすく語る。年譜・参考文献を付す。

目次

明治四十二年十二月
順境のなかの逆境
九段坂・青春前期
深川と深川の間
麻布十番までの道
堤上からの眺望
画にならぬ場所
それが終るとき
繁華殊に著しく
人の命のあるかぎり
また見る真間の桜
われは生れて町に住む

著者等紹介

野口冨士男[ノグチフジオ]
1911‐93年。作家。東京生まれ。慶応義塾大学文学部を中退し文化学院を卒業。(株)紀伊国屋書店出版部、都新聞などに勤務。1940年長編小説『風の系譜』を発表。44年海軍に応召。戦後は作家活動とともに徳田秋声研究に力を注ぐ。主著に『わが荷風』(読売文学賞受賞)の他、『徳田秋聲傳』(筑摩書房、毎日芸術賞受賞)、『かくてありけり』(講談社、読売文学賞受賞)、『感触的昭和文壇史』(文芸春秋、菊池寛賞受賞)、『なぎの葉考』(文芸春秋、川端康成文学賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

fseigojp

9
すさまじい自己主義 周囲への気遣いのなさ いっそ清々しい それにしても孤独死した姿を新聞に載せるなんて悪趣味 三島事件を思い出した2015/07/29

うえ

5
「文学のなかでも小説ほどなまぐさいものはあるまいが、荷風はそれを自己の一身に具現した。文学の老醜を、近代日本の作家たちのうち荷風以外の誰が私たちにみせたか。「われは生れて町に住む よどみし時代の児なりけり。」昭和二十七年四月ごろから三十年十一月ごろにかけていだたん銀座に興味を移した荷風はふたたひ浅草へもどって、生涯の最後の年-以後も一日として浅草行を欠かさない」解説「当時、文芸評論の世界では新しい流れが生まれつつあった…作品の舞台となった土地、場所、風景に着目する新しい評論が登場するようになった」 2017/06/07

Gen Kato

1
野口富士夫による詳細な「荷風解読」本。ゆかりがある場所をめぐるのって楽しいよね。この評伝が書かれてから30年以上は経ってるので、ここで描かれる現在は当然すでに過去。そのあたりの二重のタイムスリップ感覚も味わい深い。荷風って人物は好きになれないんだけど、日記も作品も好きなんだよね(まあ、それが正しい文学鑑賞の在り方とは思うが)2019/08/16

iwasabi47

0
よい概略と荷風への好意。そして是々非々の評価。こんなかんじなら『徳田秋声伝』も読みたいな。2022/02/25

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